演奏報告

日時:8月23日(日)11:30~12:00、13:45~14:15の2回

場所:世田谷美術館(コロナ対策のため事前の告知は一切なし)

私がいつもお世話になっている巣鴨の音楽スタジオ「レソノサウンド」から、ニッケルハルパ2台とギター(普段はコントラバス)で登場の3人組、「レソノトリオ」。

そんな3人でスウェーデン民族音楽の演奏をしてきました。

お話をくださったのは、砧(きぬた)公園内にある世田谷美術館です。

(こちらの画像のみ、世田谷美術館のHPより引用致しました)

この度世田谷美術館では「コロナ禍で美術館としてできること」の一環として「作品のない展示室」という企画展を開催されていて、その一環として演奏のお話をいただいたのです。

「作品のない展示室」について、以下は美術館HPからの引用文です。

私たちは、これまでに経験したことのない大厄災の時を迎えています。
社会の隅々まで影響がおよぶなかで、世界中の美術館が、美術館本来の在り方を問い、展覧会等々の事業を見つめなおしています。予定していた展覧会も準備に支障が生じ、海外から作品を借用することがむずかしくなり、まったく将来の見通しが立てにくい状態です。
そのような現状を考慮して、このたび「作品のない展示室」を、虚心にご覧いただくことにいたしました。

世田谷美術館は、四季折々にさまざまな表情をみせる都立砧公園のなかに位置しています。砧公園は、春には桜が咲きほこり、夏は大きな木陰が涼風をまねき、秋は多彩な木々の紅葉を楽しめ、冬には時に素晴らしい雪景色につつまれることもあります。
1986年に開館した世田谷美術館は、建築家・内井昭蔵(1933- 2002)によって設計されました。そして、内井昭蔵は次の3つのことを、美術館設計の上でのコンセプトとしました。
「生活空間としての美術館」、「オープンシステムとしての美術館」、「公園美術館としての美術館」。
こうしたコンセプトに基づき設計された世田谷美術館には多くの窓があり、また来館者を迎えるのも正面玄関だけではありません。周囲の環境と一体化しようとする、とても開放的な建物になっています。美術館は単に収集し、保存し、展示するだけではなく、音楽、演劇といったパフォーマンスなど、さまざまなジャンルの総合化の機能も重要視される施設です。

世田谷美術館「作品のない展示室」より

実際「作品のない展示室」も拝見しましたが、内装の白い壁に窓の外の緑がよく映えて素晴らしい景色でした。広々とした空間の中で「窓という枠組みに切り取られた自然」を楽しむことができました。

演奏のお話をいただいた当初はこの「作品のない展示室」で演奏をし音楽と風景を楽しんでいただく、という主旨でした。が、実際に別の演奏団体さんでやってみたところ定員制限が難しく、密になる状態を避けにくいという観点から今回は講堂での演奏に変更になったそうです。

変更の旨は事前に伺っており、当日は何も問題なく30分の演奏を午前と午後で2回させて頂きました。私達ともう一団体、バリ島の音楽を演奏される方達もいらっしゃいました。

当日の様子はこちらでも書いてくださっています↓

私とニッケルハルパの水野美香子さんは、レソノサウンドのニッケルハルパ教室の講師です。ギターの笠原楓奏さんはレソノサウンドのスタッフさんです。

講堂は広すぎず、ニッケルハルパの生音を楽しんで頂ける距離で音楽をお届けできました。客席もソファのような感じで、座るとリラックスして眠ってしまいそうなくらい居心地の良い空間でした。

(ちなみに私は、ニッケルハルパの音を聴いてリラックスして眠ってしまう人の気持ちがわかるので、演奏中に眠って頂いても個人的には全然気になりません笑。音色にヒーリング効果みたいなものがあると思います)

コロナ対策のため一切告知なしという状態でしたが、午前も午後もたくさんの方に楽しんで頂きとても嬉しかったです。ニッケルハルパの音色を初めて聴いた、という方がほとんどだったのではないかと思います。

演奏は6曲。演奏の他にもレソノサウンドの説明や、ニッケルハルパについて、スウェーデン民族音楽についてのご紹介もしました。Ingerさんの結婚式のワルツの紹介では、「Inger(インゲル)というのは人の名前で、(野菜の)インゲンではないですよ~」と言ったら客席がシーン…ってなりましたね。というかもともとシーンとしていたんですけど。逆に私はおもしろかったです笑

きれいめでしっとりした曲を中心に、カッコいい感じのものと明るい曲を演奏しました。明るめのものを、というお話だったので、今回は短調の曲はあまりやりませんでした。それはまた今後の機会に。

追記:レソノサウンドの方で動画の撮影と編集をしてくださいました。YouTubeのレソノサウンドのチャンネルから見ることができます。ぜひご覧ください。

動画の右上の一番右のマーク1/5というところをクリックすると、当日の他の曲も再生リストから見られます。

美術館の雰囲気とも相まって、スウェーデン民族音楽の魅力をお伝えできたのではないかなと思います。

お越しくださった皆様、本当にありがとうございました!

また今後、レソノトリオでも活動していきたいと思います!

2020.8.24執筆 2020.8.26追記