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スウェーデン民族音楽との出逢い③

/ ニッケルハルパ奏者

前回の続きです。

初めてのスウェーデン民族音楽の授業を受けた時、私はスウェーデン民族音楽のことを全く知りませんでした。例えばお年寄りがやっている音楽とか、もしくはおとなしくて髪が長くて線の細い女性が森の中で演奏している音楽とか、そういうイメージがありました。のんびりほんわか癒し系、眠くなる系、なのかと勝手に思っていたみたいです。なんででしょう。

実際授業に行ってみたら、食事の時間に食堂で見かけた大柄で快活な女性が先生でした。それがとても意外でした。私、情熱的でエネルギッシュで大胆でカッコいい女性を自然と尊敬してしまう癖があるのですが笑(憧れでしょうか。というか男女問わずそういう人が好きです)、その女性もそんな感じでした。その人はニッケルハルパの奏者で、Emilia Amperという人でした。

初回の授業ではポルスカの説明を受け、1拍目と3拍目で足踏みする練習をしたり、ポルスカを歌ったりしました。正直な感想を言うと、「よくわからん音楽だ」と思いました。ただし気に入った点もありました。それは楽譜を使わないということ、そして曲の構成がほとんどAとBだけというとても単純な構成になっていることでした。

私は楽譜は一応読めるのですが、楽譜があるとそこに縛られてしまって自由に吹きにくいように感じることが多かったんです。つまり、楽譜が苦手。それよりは耳で覚えた方がニュアンスもつかみやすいし、吹きやすいとずっと思っていました。そして耳で覚えるためには曲は単純な方が良いし、単純な曲こそ「どう演奏したいか」という奏者の感情や力量が出るから、好きだったんです。単純に見える曲って実は全然単純じゃないから、そこも魅力的でした。

そんな風にして初日の授業は終わりました。この日、私はニッケルハルパを目にしていたはずですが、一切記憶にないので全く気に留めていなかったんですね。あの楽器を見てよく何も思わなかったな~と当時の自分に対して思いますが、それが私。目に入れたいものしか目に入らない。

翌日、またスウェーデン民族音楽の授業がありました。つづく。

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