楽器の練習や、その他にもやりたいと思っていること、やらなければいけないことがあるのにも関わらず、「モチベーションが上がらない」という時は誰にでもあると思います。
そんな時にどうしたらよいのか、考えてみました。
原因・今の自分の気持ち・事情を、考えて書き出す
モチベーションが上がらないのには、何か原因があると思うので、まずは原因を考えて、書き出してみるといいと思います。
原因というほどのものでなくても、今の自分が抱えている気持ちや、事情など。
書き出すと、少し頭の整理になります。
例えば楽器の練習に関して、私が思いつく限りで、例を書いてみますね。
(例)
- 面倒くさい
- 普段の生活で手一杯
- 時間がない
- 練習場所がない
- 精神的な余裕がない、疲れている
- 練習できていないことに罪悪感を抱き悪循環
- 誰かに嫌なことを言われた(下手だとか、うるさいとか)
- 教わったことが全然できないと感じる
- 全然上達している気がしない
- 壁に突き当たってしまって、どうしたらいいのかわからない
- 楽しくない
- なんのためにやっているのかわからなくなった
こんな風に、なんでもいいので思いつくものを書いてみます。
自分の事情を理解する
書いたものを少し眺めてみます。
すると、ただ「やらなきゃいけない(けどやっていない)」と思って悶々としていた時よりも、今の自分の置かれている状況を客観的に見られると思います。
例えば、普段の生活で手一杯な場合、「この状況だと、練習できなくてもしょうがないよね」と思えるかもしれません。
また、書いてみてネガティブな感情ばかり浮かんだ場合は、「それじゃモチベーションも下がって当然だ」と納得できるかもしれません。
「やりたいのにやれない/やらなければいけないのにできない状況」というのは、他の誰でもなく、自分自身にとって非常にストレスになっているはずです。
自分で自分に発破をかけて、ストレスを増やすよりも、まずは「できていないのにも事情がある」ということを自分で理解しておくといいと思います。
自分の事情を自分が理解するようにします。
動機・目的・メリットを考える
次に、自分がそれをやりたいと思う動機や、やることによってどんな目的を達成したいのかを考えます。
楽器の練習で言えば、例えばこんなことを考えてみるといいと思います。
(例)
- 最初にその楽器をやろうと思ったきっかけ
- 初めてその楽器にさわった時、何を「楽しい」と思ったのか
- 楽器を練習したり演奏したりすることが、自分にとってどんな良い影響をもたらすのか
- 楽器を通して自分が得られる感情、得たい感情
- 今の自分がしたい演奏、出したい音。それがもし自分にできたら、どんな気持ちになるのか
動機や目的と書きましたが、できればポジティブな感情を伴うものの方がいいと思います。
それをやることによって、どんな楽しみが得られるのか、自分なりに考えてみます。
たとえやらなければいけないこと自体が「あまり自分がやりたくないこと(でも、どうしてもやらなければいけないこと)」だとしても、それを成し遂げた後に、どんな楽しみ(別の楽しみ)が待っているのかとか、どんな風に達成感を得られるのか、などを考えてみるといいと思います。
行動を考える、決める
次に、目的を達成するために、普段の生活の中で実行できそうな小さな行動を考えます。
できるだけ小さな行動、負担の少ない行動、楽な行動、楽しい気分やいい気分になれる行動などがいいと思います。
これも、思いつくままに書いてみます。
楽器で言えば、例えばこのような感じです。
(例)
- いきなり楽器を練習する習慣を作るのは難しいので、「週に1回、楽器ケースを5分間だけ開けておく」時間を作る(音は出さなくてもいいとする)
- とにかく普段の生活で手一杯。疲れているので、まずは自分を癒すために「好きだなと思うミュージシャンの曲や演奏を、休日に1曲聴く」ことにする(「聴く」のも練習のうち、と考える)
- どんな演奏をしたいかはわからないけど、音を出すのは楽しいので、「週に1回、5分間だけ何かを弾く」ことにする(1曲が1~3分くらいなら、1曲を2~3回弾けば5分になる)
- 普段の練習はほとんどできないけど、それでOK。ただし、レッスンだけは毎月行くこととする(毎月1時間、レッスン中だけ楽器を弾く)
いくつか書いてみたら、その中から一つ選んで、自分が実際に取り組むものを決めます。
できれば、その行動にかかる時間(5分とか10分とか)、頻度なども無理のない範囲で決めてしまった方が、心理的に楽かなと思います。
かかる時間を設定すれば、その行動を始めさえすれば、時間が過ぎれば行動が達成されますし、頻度も決めてしまえば次回の計画をいちいち考えなくて済みます。
実行する
そして実際に、その行動に取り組んで、継続してみます。
やってみて難しければハードルを下げたり、楽しくなければ内容を変えたりします。
大切なのは、「自分にとって継続しやすい方法」であることです。
上の例で言えば、例えば、「ただ楽器の音を出すのが好きな人」が、どんな演奏をしたいのかを無理やり考えて、好きなミュージシャンを無理やり見つける必要はありません。
また、練習場所が身近に無い人は、”毎日5分音を出す”といった方法よりも、「練習場所を確保する時間を作る(例:カラオケに予約の電話を入れる、土手に練習に行くために天気予報を確認する)」ことの方が有効かもしれません。
自分にとってどんな方法が取り組みやすいのかは、やってみないとわからないと思うので、色々な方法を試してみるのもいいと思います。
何もしないよりは、「1分でもいいから何かする」という気持ちでやってみるといいのでは、と思います。
考えて、自分を責める、というのをやめる
楽器に関わらず、「やりたいのにやっていない」「やらなければいけないのにできていない」ということを考えて、自分を責めるのは誰でもやっていることだと思います。
私も日々やっていると思いますが、自分を責めている時間はもったいないと感じます。
できないのには事情があるので、それを理解したうえで、あきらめずに「今の自分」にできる小さなことを、できる範囲でしていけばいいのです。
他人から見て「やっていない」ように見えたとしても、それはちゃんと何かを行動していることになります。
「やりたいのにやれていない状況はストレスになる」とさきほど書きましたが、反対に、少しでも「やっている」「できている」という実感を持てていると、それだけで気分がよくなります。
ぜひ、自分が気持ちよく、楽しく続けられる方法を試してみてください。
以上、モチベーションが上がらない時の対処法について、考えてみました。
少しでも、参考になりましたら幸いです。
行動したり、継続するうえで、自分に合う方法/合わない方法は誰にも必ずあると思います。
自分にとって合う方法を、ぜひ探してみてください。
お読みいただき、ありがとうございました。