昨日片づけをしたことを書きましたが、そんな今までの断捨離の中でも生き残った数冊のお気に入りの本、というのが今私の手元に残っています。そのうちの1冊がまた読みたくなったので、今日鞄に入れて電車の中で読み始めたら止まらなくなり、帰宅してからも一気に読みました。
読み返す時は「じっくり読もう」と心に決めるのに、いつもふわっとした結末以外の肝心な部分を忘れてしまうので、何度読み返しても結局先が気になって一気読みしてしまいます。覚えている部分もつい読み込んでしまいます。
結構途中悲しい内容があったり、考えさせられる内容であったりして読むと疲れるのですが、それでもなんか好きだなーと思う本です。
私は好きなジャンルへのこだわりはあまり無いのですが、あまり人が死ぬ話は好きではなく、推理小説ものはあまり読みません。歴史小説もあまり読みません。現代の話だけどちょっと浮世離れしているとか、少し不思議なことが起きるとか、死んだ人が還ってくるとか、たいしたドラマは起きないのだけど自分にとって重要なテーマが書かれている、という話が割と好きです。
今日読んだ本は、人は死なないものの途中で嫌な事件が起きて、大切な人が傷つけられる…という内容なのですが、それでも好きです。
主人公がその大切な人のために、自分だけに唯一残された方法で悪意に立ち向かいます。復讐は何も生まない。起きてしまったことはもう元には返せない。でもだからといって、大切な人を傷つけられて、黙って耐えるだけ、なんてできない。その葛藤です。
苦しいし、主人公と一緒に読者もたくさん悩みますが、最後にはちゃんと愛が描かれていて、そこが一番好きかもしれないなと思います。
辻村深月著『ぼくのメジャースプーン』という本です。たぶんまた細かい部分はすぐに忘れてしまうので、いつか読み返そうと思います。
私は小さい頃から本を読むのが好きなのですが(最近はあまり読んでいませんが)、本を読んでいる間に自分が自分でなくなる感覚や知らない世界に身をゆだねる感覚は、楽器を弾いている間に感じるものと近いような気がします。
173曲目は「Näckens polska」です!
今日もお読みいただきありがとうございます!