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毎回弾き方が変化するのを怖れない・楽器の音を聴く

/ ニッケルハルパ奏者

最近気が付いたことがあります。

それは、私自身の状態も楽器の状態も毎日同じではなく、楽器を弾く空間の感じや気温・湿度の具合も毎回違うので、その場その場で弾き方が変わってもいいのだということです。

むしろ、「こういう音が出したい」と思うものが同じものであるほど、そこに行き着く過程は毎回自然と変わるものだ、ということです。

(ここで言う「弾き方」というのは、大きな曲の流れから、わずかな指の力の入れ方まで、全てです)

その変化は外側から見るとわずかなものかもしれませんが、弾く側からすると大きな違いです。

弾く度に、全く新しい曲をその場で弾くような気持ちになるくらいの、大きな違いです。

私はずっと、自分自身が一定の演奏方法を確立すれば、周囲の状況に関わらず、毎回良い演奏ができるのかと思っていたのですが、そうではなく、毎回楽器が要求する弓の圧力と長さにその場で応えて、左手と右手のタイミングの合うところに手を置くようにし、その場の流れに身をゆだねることの方が、良い演奏にとっては必要なのかもしれません。

前回の演奏を再現しようとする必要はないし、再現しようとしない方がむしろ良い。

(あえて弾き方を変えるという意味ではなく、自然と変わってしまう部分を、妨げないという意味です)

私が楽器をコントロールすると考えるよりも、楽器が要求するものに自分が応えるようにした方が、良い音が出ます。

また、私が「自分の音」を出そうとするよりも、「この楽器にとっての最高の音」を自分が出せるようにと心がけた方が、弾いていて楽しくて気持ちが良い、と気が付きました。

自分の音を確立するよりも、楽器の音にもっと耳を傾けて寄り添わなくては、と思いました。

自分で全てを生み出そうとするのではなくて、既にある流れに乗るような感じで、気楽に弾く。

…と、書いておいてなんですが、私も基本的にできていないことなので、また色々試していきたいと思います。


とりとめのない文章ですみません。今日は最近気が付いたことを書きました。

お読みいただき、ありがとうございました。