昨日の警戒心の話に続き、私が「○○な自分はダメだ」と思いすぎて、逆に反対方向へ振り切りすぎて失敗した話を書きます。
宣伝できない(売り込みができない)自分はダメだ、という思い
私は、宣伝したり自分をPRするのが苦手です。
今までも何度か書いているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが。
で、そんな自分をダメだと思っていたわけです。
「もっと『根っからの商売人』みたいな感じのマインドを身につけなければ」とか(笑)、「もっと自分を売り込める人にならなきゃ」と思っていたんですよね。
(根っからの商売人マインド…。今考えると、私には無理…笑)
そして、そんな私でも売り込むのがまだマシというか、やりにくさが少ないものがあって、それが他のニッケルハルパ奏者(スウェーデンの奏者)のCDなのですが。
それでこんなことが起きました。
ニッケルハルパ教室の体験に来たお客さんにCDをすすめまくってしまった
半年か、一年くらい前でしょうか。
体験教室にいらした方に、体験が終わった後、スウェーデン人のニッケルハルパ奏者たちのCDをすすめまくってしまったことがあったんです。
お客さんが必要していないのに。
(買うようにすすめたというよりは、私が熱く語りすぎた感じだったかもしれませんが…)
いや、もう、反省しました。
ものすごく反省しました。
お客さんはすごく良い人で、別にクレームとか、そういうリアクションをいただいたわけでは全く無いのですが…
「相手が望まないことをやってしまった」ととても感じて、後からすごく反省したんです。
(この文章だけだと、「そんなに失敗じゃなくない?」と思うかもしれませんが…)
今思えば、なぜあんなことをしたんだろう?って思うんです。
もうレッスンが終わっていて、私のやるべきことは終わっているのに。
しかもこのCDが売れたところで私には一銭も入ってこないのに(笑)
その背景に、「宣伝できる自分にならなきゃ」っていう焦りがあったのかな、と思って。
もちろん、「ニッケルハルパの演奏素敵ですよ」「CD良いですよ」みたいな思いもあるのですが、
(CDのジャケットがかわいいものもあるし、日本では手に入りにくいので)
あの時は、「宣伝できる自分にならなきゃ」が勝っていた気がするんです。
あと、何かを売り込むのって、売り込まれる側のお客さんの「気まずさ」に対して、「鈍感になること」だと、当時は勝手に思い込んでいたので、
相手の気まずさに鈍感であれる自分になりたかったんです。
相手が抱える気まずさに対して私は鈍感になれない
宣伝している時とか売り込んでいる時って、商売人タイプの人がやる分には気軽さがあって、良いと思うですが、
私みたいなタイプがやると、深刻になりすぎるし、相手に気まずさを与えてしまう場合があるんです。
(相手にもよるので、相手が気軽なタイプであったり、商品に対して意欲的だとまた違います)
特に初対面の人や、あまり知らない人に対して、そうなんですよね。
だから、私が商売人タイプを目指すのはひとまずやめた方が良いと思いました。
あの気軽さは真似できないな、と思って。
また、「相手の気まずさに鈍感な自分になる」のも、無理だと知りました(笑)
相手の気まずさに、私は気づいてしまうので。その時点で鈍感ではないので。
だから「やめよう」って思ったんですよね。
その代わり、別の宣伝方法があるんじゃないのかな?と思っています。
宣伝が苦手と言っても、完全にやめるのではなくて、自分に合う方法を探せれば良いかなと思うんです。
自己犠牲と善意で暴走すると、「相手が困るかも」という発想がなくなってしまう
で、その失敗を経験した時に思ったんです。
さきほどの私のように、
【自分に利益が無い&良かれの気持ち(善意)】
で行動するのって、もしかしてかなり厄介なことになる可能性があるのかも!?と。
こういう時って、自己犠牲と善意で暴走しがちなんです。
そうすると、「相手が困るかも」という発想が、頭から抜け落ちちゃうんですよね。
正確には、「いや、別に困ってないでしょ!断りたかったら断るだろうし!」みたいな。謎に楽観的になっちゃうような…。
私はそうだったんですよね。
(たぶん、何かの勧誘とかでも、こういう感じのことが起きているんじゃないかと思います)
さっきの失敗談も、もしも売り込むのが「自分のCD」だったら(と言っても私はCDを出していませんが)、そんなに熱心にすすめなかったと思うんです。
ちゃんと一線引けたと思います。
自分に利益が出ないことだから、かえって暴走しちゃったんだと思います。
しかも、善意で暴走している人って、相手もNOが言いにくいんですよね。
「買ってください」にはNOが言えるけど、「無料なんで見てください/聞いてください」って、NOが言いにくいんですよね。なんか悪いし。
(でもそこは、嫌ならNOと言った方が良いですが)
だから、「お金が入らない+善意」による行動って、気を付けないと、親切心の押し付けと自己満足になってしまうと思いました。
…ということを、失敗を通じて学んだ私でした。
学んだことを生かして、自分が力を向けるべき方向を見て
その時のお客さんには本当に申し訳ないことをしたので土下座したいくらいですが、それを機に、無理に宣伝しようとするのはやめよう、と思えるようになりました。
私はおそらく、宣伝とかよりも、もっと自分が納得のいく演奏ができることに意識を向けて行った方が良いし、
その際に自分で学んだことを、レッスンで必要な時に、生徒さんに役立てていただければ良いなと思っています。
そちらに力を向けて行った方が、確実に良いと思います。
売れるのはもうちょっと後回しにしても良いことにします。いや、だめか…?だめだ…だめですが…(笑)私の貯金が底をつくまでにどうにかできるよう、頑張りたいと思います。
ということで、私の失敗談と、そこから学んだことでした。