ニッケルハルパの音のイメージって色々あると思うのですが、私が出したい音のイメージを書いてみます。
バリッ、とか、ザッという音の感じ
私は、バリッとか、ザッていう感じの音が好きです。
音の立ち上がりがガツンとしている音ですね。
キーの雑音とかでサーって鳴る音ではなくて、立ち上がりでバリッとした感覚がする音です。
「弦からの振動」を殺しているのではなくて、それがうまく音にあらわれているような感じですね。
パワフルなんだけど、キンキンした音ではない、という。
擬音語ばかりですみません(笑)
でもなんとなく伝わりませんか?
(力技で伝えようとしてますかね笑)
そんな感じの音が好きですね。
私の場合=駒の近くで弾くようにする
で、じゃあそのために実際どうするのかですが、私の場合は、「駒の近くで弾くように意識する(意識して駒の近くで弾く練習をする)」というのをやっています。
駒というのは、楽器の真ん中に立っている(弦を乗せている)、木の板です↓ハートマークがついているやつです。
この駒とキーボックス(キーが並んでいるところ)の間のどこを弾くかで、音の感じが変わってきます。
で、これは私の場合なので、当てはまらない方もいらっしゃると思いますが、私は「駒から少し遠い位置で弾く癖」があるんです。
何も意識していない時とか、緊張している時はだいたいこうなってしまうんですよね。
なので、意識的に「駒寄りを弾こう」とすることで、弾く位置がちょうど良くなります。
(ちなみに、この癖は人によって違っているので、「駒から近い位置で弾くのが癖」な方もいます。生徒さんを見ている限り、だいたい半々くらいな気がします)
駒からの距離による違い
さて、駒から遠い位置で弾くと、どうなるのでしょうか?
まず、弱い音・優しい音が出しやすくなのですが、その分圧力を弱めにして、スピードも速めにする必要があり、パンチのある音や長く伸ばす音は出しにくくなります。
反対に、駒寄りはよりパンチのある音や、「長い伸ばし」に適した音が出ます。その分、圧力の調整が必要になります。
普段の使い分けですが、基本的には「真ん中らへん」で弾くようにして、あとは出したい音に合わせて、曲の中でも弾く位置を変えると良いです。
たとえばよく言われるのは、ワルツを弾く時に、1拍目だけ駒寄りで、2・3拍目は駒から少し離れたところで弾く、とかですね。
あと、高い音を弾く時も、駒寄りを弾くと良いと言われていますし、私は最後の伸ばしの音も、できれば駒寄りで弾き終えたいなと思っています(音を伸ばすので)。
弓の軌道・ボーイングのイメージ
また、これは私の感覚ですが、弾く位置を変えるだけでなく、それに合わせて「弓の軌道」や「ボーイングのイメージ」自体も変えた方が良いかな、という気がしているんですよね。
弓は、同じレールの上(みたいなイメージで)をただ上下に動かしても良いのですが、私的にはアップの時とダウンの時で、弓の角度や弓の当て方?を少し変えた方が良いかなと思っています。
(一言で「角度」と言っても、色々な角度があるので、伝えるのが難しいのですが)
弾く位置に合わせて、良い音が出るように。
あと弓の「使う範囲」もイメージしながら弾くと良いかなと思っています。
そういうことも含めて、この曲はどういうイメージで弾いた方が良いのか?をよく考えています。
弓の圧力の調整→弦からの反発をうまく使って楽する
さらに、駒寄りで弾いた時に、あらためて考えたい(変えたい)のが、「弓の圧力の調整」の感覚ですね。
「圧力の調整」というのは、「力をかけるかかけないか」という話のように思えるかもしれませんが、私としては「弦からの反発を上手く使うこと」かなと思っています。
駒寄りを弾く時って、「圧力」が必要なのですが、上手く弾けている時は、力自体はそこまでかけずに弾けていると思うんですよね。
(圧力はかかっているのだと思いますが、力は必要ない、という感じです)
力をかけずに、いかに「弦からの反発」を上手く使って、「楽をするか」みたいなことがポイントになるかな、と私は考えています。
「力を入れる」という意味で一生懸命弾いてしまうと、良い音があまり出ないんですよね。
自分も苦しいですしね。
弓の軌道のイメージと合わせて、こういうことを意識しながら練習しています。
ニッケルハルパの音色は、人によってイメージが違うと思います。
皆さんのイメージはどうでしょうか。
ちなみに留学先の先生(のうちの1人)の音は、この「バリッ」って感じが、バキバキに出てました(笑)
この前、その先生の動画をあらためて見直したのですが、すごくてびっくりしました。
すごいマッチョな音だな、と思って(笑)
でも、弓の毛が全然しなっていなかったので、力は入れてないんだな、と思いました。
力技で音が大きいのとは、違う感じでしたね。
自分の出したい音を、出していきたいです。