今回は、ニッケルハルパ教室っていったいどんな感じのものなのか?というのを、体験教室の中でよくいただくご質問を中心に、紹介していきたいと思います。
生徒さんとレソノさんにご迷惑をおかけしない範囲で、なるべく正直に書いていきますね。
ニッケルハルパ教室
最初に簡単に紹介ですが、私が関わっているニッケルハルパ教室は、巣鴨(東京都)のレソノサウンドさんで行われているニッケルハルパ教室です。
(レソノサウンドは、北欧風のレンタルスタジオで、ニッケルハルパ教室だけでなく各種教室の開催場所として、また個人での楽器練習や会議・イベントなどのスペースの貸し出しもされている所です。巣鴨駅から徒歩3~4分くらいです)
レソノさんでのニッケルハルパ教室ですが、2種類ありまして、私が講師をしている教室と、水野先生の教室があります。2種類と書きましたが、教室ごとのレベルの違い等は特に無く、講師が違うだけです(講師によってレッスンの進め方も違うと思いますが)。また、開講日時が少し異なり、水野先生の方は月に2日間、決まった日にちに行われていて、私はいつでも受け付けています。詳しくはレソノサウンドのHPをご覧ください。
ニッケルハルパ教室は日本には他にも色々あると思うので、私が今回書くのはあくまで一例になります。
質問1:今現在、何名くらい通われているんですか?
水野先生の方はわからないので、私の教室だけでの人数ですが、2025年10月現在、定期的に(毎月)通ってくださっているのが約5名です。
また、私の9月のカレンダーを見てみると、さらに不定期の方(毎月ではない方)が2名、体験教室も2名の方にお越しいただきました。
さらに、動画レッスンというものがあるのですが(対面レッスンではなく動画で受講していただくもの)、こちらは(私が数え間違えていなければ)少なくとも4名の方に受講していただいています。動画レッスンは、皆さん年間コースのご受講です。
なので、私の教室での9月の延べ人数だと、対面が9名と、対面でない(動画)レッスンが4名ですね。単純に合わせると13名です。
本当にありがとうございます。
水野先生の教室もあるので、レソノさん全体だとこの2倍くらいの人数でしょうか。
質問2:どのくらいの頻度で皆さん通っているのですか?
私の教室で定期的に通われている方は、皆さん「月に1回」受講されています。
これは、別に私が月1回を推奨しているわけでは全然なく、ご自身でペースを決めていただいているのですが、最終的に皆さんこちらの数字に落ち着かれます。
なので、費用的にも時間的にも、月に1回くらいが通いやすいのかな?と感じています。
(私としてはもっとたくさん通っていただくのも大大大歓迎なのですが、「無理なく楽しく続けていただけるのが一番」です。ただ、もっとたくさんの方に来ていただけたら嬉しいな、とは思っています)
また、東京にお住まいでない方や、お近くにお住まいでもご家庭の事情でなかなか来られない方ももちろんいらっしゃるので、そういった方は「数カ月~半年~1年に1回」とか、「お仕事や用事で東京にいらした時についでに」という方もいらっしゃいます。なんとなくの数字ですが、5名くらい、いらっしゃいますかね。もっとかもしれません。
これも私個人の考えを言えば、「ついででもなんでも全然良いので、いらしていただけるだけで嬉しい」です。「東京観光の一環」みたいな感じで、体験教室の1回だけ、いらしていただくのもありがたいです。
「1年に1回とか2年に1回しか行かないと、忘れちゃうんじゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、案外覚えていることは多いと思います。楽譜を使わないので、何回か弾くと、前に覚えた曲のメロディや弾き方を思い出される場合が多いです。
さらに、「1度やめたけど、また始めてみたいと思います」という方もいらっしゃいます。とても嬉しいです。ブランクの有無に関わらず、またご連絡をいただけたらと思います(その際は、私のHPではなく、レソノサウンドへご連絡ください)。
質問3:皆さんどれくらいの期間続けているんですか?
これは本当に人によりますが、私がニッケルハルパ教室の講師を始めたのが2019年の冬、今から約6年前なので、その範囲内で言うと、長い方は5年以上受講してくださっています。
また、その他にも、3~4年受講してくださっている方から、数カ月~半年前くらいから始めて続けてくださっている方まで、色々ですね。
質問4:レベルはどんな感じですか?
ニッケルハルパは基本的に「初めて」の方ばかりなので、いちから順に進めていきます。
具体的には、まず簡単な曲、「指や手のポジションを全然動かさないで弾ける、短めの曲」から始めます。「音を5つしか使わない曲」ですね。
弦も、一番弾きやすい、端の「A弦1本だけ」を使って弾ける曲から始めます。
上記のタイプの曲を、1曲ずつ、私の場合は最初の数回のレッスンで、全部で3曲ほどやります。この3曲にかける時間とペースは人によって異なり、1回のレッスンで1曲という場合もあれば、複数回のレッスンで1曲という場合もあります。
その後は、ちょっとずつ「弾く音が増えていくような曲」を選んで弾いていきます。A弦だけではなく、隣のC弦まで弾く範囲が広がる曲、とかですね。あと、やりたい曲がある場合は、生徒さんのリクエストの曲をどんどんやっていきます。
曲はスウェーデンの曲を中心に扱うので、「楽器にはもともとあまり興味は無かったけど、スウェーデンや北欧に興味があるかた始めました」という方もいらっしゃいます。
また、すでにニッケルハルパを長く弾いていらっしゃる方(中級以上の方)は、今のところあまりたくさんはお越しいただいていないのですが、そういった方にもぜひいらして欲しいです。その場合は、曲を覚えるというよりは、ご本人が良くしたいところ、技術的に悩んでいる箇所をお伺いし、お悩みに合うサポートを個別でさせていただきます。
質問5:楽器を持っていないんですけど、皆さんどうしているんですか?
一番厄介な内容を最後に持ってきました。
このご質問に私なりに真摯にお答えすると、
「レッスンを続ける中で楽器を購入される方もいらっしゃいますし、これから購入予定の方、そして『購入しない』と決めたうえでレッスンを継続受講している方もいらっしゃいます。人によって様々です。
基本的に、楽器は持っていなくても大丈夫なように進めていきます。レッスンを練習時間の1つとしてとらえていただいて、できる範囲で演奏を覚えていっていただくと良いかと。年に2回の発表会(交流会)でも楽器は貸出していますし、レッスンの前後や別日にレソノさんで練習することもできますよ」
となります。
が…
こういう質問をされる方の意図と、私の答えが、微妙にずれている場合があるっ!ということに最近やっと気がつきました。
いつもではありませんが、こういったご質問の意図として、
「要するにこの楽器っていくらなんですか」
「自分に買えますか」
「(買うことの背中を押して欲しい)」
「(楽器買えるんなら続けるかもだし、買えないんなら続けたくないな。ほら、レッスン続けて欲しいでしょ?だから背中押してよ)」
という場合があったりするんですね。
…うーん、む、難しい。
駆け引き…。
楽器の購入について訊かれることって本当にめちゃくちゃ多くて、体験レッスンすら受講していないのにこのご質問だけ送られてくることもよくあるのですが、正直なところ私もわからないんですよね。
レソノさんで販売している楽器がいくらなのかは私もわからないですし(聞いても毎回忘れる)、そもそも楽器の購入って安い買い物ではないからこそ、その人の「人生設計」に関わるので、初対面の私に相談されても、わからないんです。すみません。
私も、自分の楽器しか買ったことないですし。経験値1です。買う時もかなり悩みました。
こういうご相談を受ける時、楽器を弾くことよりもとにかく「購入」に意識がいってしまっていて、頭に血がのぼっている・「先走っている」印象の方も非常に多いなと思います。こういうことを書くとまたお客さんを逃すのですが…。
正直なところ「…あなたがこの楽器を続ける気があるのかどうか、それは私にはわからないっ…!」って感じです。
なので、楽器購入について具体的なことは、私ではなく、レソノさんやその他の販売者・製作家さんに聞いてください。すみません。
また、背中の後押しもできません。そもそも在庫が限られている楽器ですし、購入して以降全然弾いていない人が結構いるのを知っているからです。「インテリア用ニッケルハルパ」です。否定はしませんが…。たぶん日本に眠っているニッケルハルパはかなりたくさんあります。もったいないので、押し売りみたいなことは全然したくありません。(それでまたお客さんを逃すのですが…)
楽器は購入しないと決めてレッスンを継続的に数年間受講してくださっている方も何名かいらっしゃって、その方々も確実に上達されています。それは事実です。
なので、「買わなきゃ楽しめない」とは思わないでください。
同様に、楽器を購入して楽しんでいる方ももちろんたくさんいらっしゃるので、「買うな」と言いたいわけでもありませんよ!
よく調べて考えていただいて、ご自身の判断をしていただけたらと思います。自分を信じてください!
ニッケルハルパレッスンの様子(2021年の動画)
そういえば、以前ONTOMOさんでレッスンの様子を取材していただき、その時の動画があるので、レッスンの様子が気になる方はこちらもご覧いただけると雰囲気が少しわかるかと思います。「4年前の自分のレッスン」という、私にとっては拷問のような動画ですが、ぜひ参考になれば…。
こんな感じですかね。
今回はなるべく理知的な感じで書き始めていたので、よっしゃ!と思ったのですが、最後の方、私の本音がさく裂してしまいました。これでまたお客さんを逃すんです…このジレンマ…
教室講師としては営業しなくてはいけないし、教室にはたくさんの方にいらして欲しい。けど、「楽器を無理に買わなくちゃと思わないで欲しい」「本当に欲しい人に買って欲しい」という気持ちもある、この板ばさみです。
でも、買うか買わないかの判断は私にはつかないんですよ、本当にごめんなさい。
あと、さっきも書きましたが、楽器の購入に関して「先走っている」方は多いので、先走るのはちょっとやめておいた方が良いと思います。冷静になってください。
最後に自分の心からの叫びを書きます。
ニッケルハルパ教室にもっとたくさんの方に来て欲しい~~!初めての人にも、中堅の人にも来て欲しい~~!
ありがとうございました。