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イコライザーの話

/ ニッケルハルパ奏者

昨日CD作りのリバーブの話を書いたのですが、リバーブ以前にずっと色々とあれこれやってきたのが「イコライザー」というものの設定になります。

私は専門的なことはほとんどよくわからないのですが、今回はイコライザ―について私目線でちょっと書いてみたいと思います。

これまでの話→CDを作っている話リバーブの話

その他→ミキシングの話ミキシングの話2(聞き比べの続き)

イコライザー(EQ)について

「イコライザーが何なのかはよくわからないけど、どうやらこれをいじれば音質が変わるらしい…」ということを知ったのが、録音を始めてすぐ、今年の3月くらいでした。

イコライザーは、とても簡単に言うと、「録音した音源を、周波数によって部分的に音量調節できる装置」みたいな感じです。

たとえば、「低音を少し削る」とか、「高音を少し多めに出す」とか、そういうことができます。

これは、ニッケルハルパで実際に出ている音の範囲だけではなくて、より広範囲の周波数で調節できるので、たとえばニッケルハルパの少しツンとした音や、ザラっとした音のような、「音にならない音」「雑音」みたいなものを取り入れたりカットしたりできます。

他の楽器もそうだと思いますが、たとえばこの「ツンとした音」「ザラッとした音」みたいな要素を取り除いてしまうと、かえってその楽器らしい音色が失われてしまったりするので(そうすると、電子楽器で演奏した「ポー」という音になりすぎてしまったりする)、そういう要素は少し多めに出るようにしたりとか。

また、ニッケルハルパの場合は、共鳴弦の響きがマイクに拾われすぎて音が「ほわわん」とぼやけてしまったり、共鳴弦の響きが残って混ざりすぎて「ウミャ~」みたいな音になっていたりするので、そういう音が出る周波数の音を少しカットしたりしています。

そんな感じで、色々と調節できるのがイコライザーです。

イコライザーの調節がなぜ必要なのか

以前も書きましたが、スマホの録音では色々と勝手に調節されているので、そのまま録音してもそんなに遜色なく(すごく良くは無いかもしれないけど、全然変ではない)録れるような気がするのですが、

PCやマイクなどの機材で録音すると、ニッケルハルパの音が「実際に自分が弾いている時に聞こえる音」とはかなり違う雰囲気で録音されてしまうんですね。

これはマイクの特徴やその部屋の響きにもよるのですが。

なので、イコライザーで調節する必要が(たぶん)あるんです。

私はこういった録音を始める前までは、スマホで録音した時の感じを想像していたので、最初に録音したものを聞いた時は正直絶望的な気持ちになりました。

「なにこれ…実際の音と全然違う…!!」って感じでしたが、色々とやっていく中で、イコライザーで調節することで少しは変わるんだな~というのを実感しています

そうやって少しずつやっていったら気づいたら半年が経過していたわけですが。

最初はわからないのでやみくもに色々いじって、複雑なこともやってみて、途中でいったん全部白紙に戻して、シンプルなところからまたやり始めて…

今は「なんとなくこれでどうかな~」というものがある状態です。

参考になる情報があまり無い

イコライザーの使い方については、参考になる動画やブログなどはたくさんあるのですが、たとえばポップスで「ボーカル・ドラム・ギターなどのそれぞれのイコライザーをどう設定するか」とか、弦楽器系でも、「すでに素材として用意されているストリングスの音などを楽曲の中でどう使うか」とか、そういうのが結構多いなと思います。

楽器のソロで、録音して、さらにイコライザーをどう使っているのかを説明してくれる情報って、そんなに多くないんですね。全く無いわけではないんですけど。

あと、そういう手順を説明してくださる方って、もうすでにご自身で研究しつくしているので、「ここをこうして、ここをこうして、そうするとこうなって、はい完成です」みたいな。

すごく簡単にやっているけど、何が起きているんだ!?って感じで、定理の公式だけ見せてもらっている状態になってしまうので(私としては、その定理をどうやって発見したのかを知りたいのに)、「これは結局自分でやらないとわからないやつだ」と思いました。

今の自分にできる範囲で

ニッケルハルパ奏者の皆さんも、それぞれ違うやり方をしていると思うので、CDを聞いてもどれもイコライザーやリバーブのかけ方って皆さん違うんですよね。

他の人のやり方も、どれも良いんですけど、現状は「今の自分のマイクや録音機器で録れる音の範囲」から調節していかなければいけません。

「イコライザーさえ使えばどんな風にもできる」というわけでは全然無いので、できる範囲で、消去法的に(これはどうしても削っておきたい・これはどうしてももうちょっと前に出しておきたいという要素だけ調節する)みたいな感じで、やっていくのが良いのかな、なんて思いました。


ということで、イコライザーの話でした。

専門的なことはわからないのですが、やってみると発見があり、おもしろいです。

時間はかかりますが。

あと、こういう作業をするのって、ヘッドフォンじゃないといけないので(端子の問題で)、ある程度ちゃんとしたヘッドフォンを買って作業しているのですが、普段自分が音楽を聞く時は安いイヤホンなので、イヤホンで聞ける状態にして聞き直したりもしています。

そうすると、ヘッドフォンの時はクリアに聞こえたのに、イヤフォンだとすごいぼやけてる…みたいなものもよくあります。なので、イヤフォンで聞いても大丈夫なようにまた調節したりとか。

でもだんだんと作業が落ち着いてきたので、このまま私の手を離れるところまで、頑張ってみたいと思います。