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スウェーデンの学生寮について(寮の作り、個室、キッチン、洗濯、掃除当番)

/ ニッケルハルパ奏者

今回は、今までに留学した学校の「学生寮の様子」をまとめて少しご紹介します。

音楽とは関係のない話題ですが、スウェーデンの様子がわかっておもしろいかなと思っています。

今回書いているのは「寮の作り・個室」「キッチン」「洗濯」「掃除当番」についてです。

古い情報なので、具体的に参考になるかどうかはわかりませんが、学生生活の雰囲気だけでもお楽しみいただければと思います。

寮の作り・個室

私が今までに留学した学校は、3か所です。

Lund大学(ルンド大学)、Blekinge folkhögskola(ブレーキンゲの学校。演劇を勉強した所)、Eric Sahlström Institutet(通称ESI/イーエスアイ、もしくはTobo/トーボー。ニッケルハルパを勉強した所)の3つです。

これらの学生寮、すべて

  • 個室あり(もちろん鍵つき)
  • 個室にトイレあり
  • キッチンなどその他の部分は共用(玄関などの共用入口はオートロック)

でした。

個室には、ベッド・棚・机・椅子・照明器具など、基本的な家具はすでにそろえられています。

それぞれの生徒に個室があり、しかも個室にトイレがあるというのは、かなりありがたかったです。

トイレが共用だと気をつかいそうなので。

(学校によってはトイレも共用かもしれません)

シャワーは、ルンド大学とESIは、個室にシャワーもついていました。

ブレーキンゲの学校は4人で共用でした。

共用シャワー↓

寮の規模

ちなみに、学生寮の規模ですが、ルンド大学→ブレーキンゲの学校→ESIの順に規模が小さくなっていました。

大学は学生数が多いので、ルンドでは1棟に60人くらい住める4階建ての建物が15棟くらいあるのが1つの寮になっていて、そんな学生寮が、町のあちこちに点在しているという感じでした(○○寮、という名前で)。

私がいたのはデルフィという寮ですが、ここは寮の敷地内に、会員制ジム(温水プールつきの普通のジム)やピザ屋、保育園などがありました。

ブレーキンゲの時は、学校と寮が隣接していて、寮は平屋1棟に8人で住むのが10棟くらいありました。

ESIの時は、ブレーキンゲと同じく学校と寮が隣接していて、平屋1棟のみに全校生徒(通学の人をのぞく)が住んでいました。私の時は10人ですが、寮自体は20部屋以上あったと思います。

また、どの学生寮にも、屋外にBBQをするところ(丸くて金網がのっている、火を起こすところ)がありました。

キッチンの話

スウェーデンでは、学生寮のキッチンは基本的に共用が多かったです。

だいたい8人前後くらいでの共用が多いかなと思います。

私の場合は、

  • ルンド→建物の1つの階の半分ごとに共用(7人で共用)
  • ブレーキンゲ→1つの家ごとに共用(8人で共用)
  • ESI→全校生徒で共用(私の時は10人で共用)

でした。

キッチンには、たいていこのような設備があります。

  • 調理台、IH(古めのタイプなので、温まるのには時間がかかる)、大きいオーブン、シンク、湯沸かしポット、コーヒーメーカー、電子レンジ、棚等、基本的な設備
  • 冷蔵庫・冷凍庫各2~3台くらい
  • ダイニングテーブルとイス
  • 大きめのソファとリビングテーブル(ローテーブル)

また、冷蔵庫と冷凍庫、棚は、「段ごと」や「扉ごと」に各自のスペースを決めていて、食材その他はそこに入れます。

(段に名前のシールを貼ったりして対応していました)

他人の段の食べ物を勝手に使ったらダメですが、たまに食材が足りない時に、こっそりと使っている人はいました。

牛乳なども自分で管理しますが、だらしない人がいると、古い牛乳などがいつまでも残っていて「これ、誰の?処分したいのにできない…(持ち主がわからないから誰にも文句が言えない。しかも持ち主は自分が買ったことを忘れている)」ということが起きます。

キッチンに関してはエピソードが尽きないのですが、また別の機会に少しずつ書きたいと思います。

洗濯の話

洗濯機・乾燥機は共用です。

ブレーキンゲとESIは1つの家屋に1つの洗濯機と乾燥機↑。8~10人で交代で使っていました。

ルンドの洗濯室は予約制

ルンド大学だけは寮の規模が大きかったので、複数の家屋の生徒(100~150人くらい?)が使える「洗濯室」が、寮内の限られた建物の地下室にあり、そこには洗濯機が並んだ小部屋がいくつもありました。

しかも、たしか洗濯室(と洗濯機)の番号をネットで予約して、時間になったらカードキー(寮の鍵)で地下室に入る、というシステムでした。

ハイテクですよね。

ただし、これ、予約時間内に洗濯物を取りに行かないと、「再び予約しない限り洗濯物を取りに行けない」というちょっとした悲劇が待っています。

予約が空いていればすぐに予約しなおせますが、予約がいっぱいだとなかなか取りに行けません。また、1週間の中で予約できるコマ数も限られていたと思います。

自分の洗濯物を取りに行かないと、自分が困るだけではなく、他人によって洗濯物が外に出され、そのまま放置される…という恥ずかしい事態にもなりますが、これ自体は結構よく見る光景なので、だんだん慣れてきます。

また、寮は男女関係なく一緒ですが、スウェーデンでは、下着泥棒とかもあまり聞いたことがありません。

私も他人の洗濯物を、よく取り出していましたし、自分がうっかりして忘れていたこともあります。

掃除は当番制

共用部分の掃除は当番制です。

どの寮でも、週ごとに当番を決めて(1人、もしくは2人ずつ)対応していました。

(掃除用具(掃除機・モップ・洗剤等)も共用です)

掃除内容は、共用部分の掃除機とモップ掛け、1週間の期間内のキッチンのゴミ出し(可燃・生ごみ)、リサイクル品(紙パック、段ボール、プラスチック製品、古紙、メタル・缶類など)を回収場所に持っていく、シンクやキッチンの作業台などをきれいにする、などです。

ただ、掃除の仕方は人それぞれなので、きちんとしている人が当番の週は常にきれいで、ゴミ出しも頻繁にしてくれるし、

掃除当番を忘れがちな人の週はキッチンが汚く、ゴミも出さないので、他の人が代わりにやる、みたいなことになっていました。

(掃除にかぎらず、自分の使った食器も全然洗わない(あとでやろうと思って忘れてしまう)人もいました)

ちなみに、スウェーデンでは、日本同様に室内では靴を脱ぎます。

共用部分も靴を脱ぐところが多かったので、床はきれいにしておくのが基本でした。

寮生活では色々あり、どれも良い経験だったと思っています。


以上、スウェーデンの学生寮の様子を少しご紹介しました。

今回書いてみて、このテーマに関してはいくつか記事が書けそうだと気がついたので、少しずつトピックを分けて、また後日ご紹介していきたいと思います。

私はスウェーデンの音楽はもちろん、スウェーデンのライフスタイルや文化にもとても興味を持っています。

同じようなことに興味がある方は、日本にたくさんいらっしゃると思いますので、少しずつ紹介していきたいです。

お読みいただき、ありがとうございました。