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スウェーデンの一軒家(Så byggdes Sverigeを見て①)

/ ニッケルハルパ奏者

ニッケルハルパや伝統音楽と少し離れた話になってしまいますが…。

先日書いたスウェーデンのTV番組「Så byggdes Sverige」(「スウェーデンはこうして建てられた」=スウェーデンの町や家の歴史を様々な視点でたどる番組)を見ていて、少し勉強になるなと思ったので、今回は、「番組を見て感じたこと、知ったこと、気づいたこと」などを書いていきたいと思います。

何かの参考になるか…どうかはわかりませんが、楽しんでいただければと思います!

インプットとアウトプット

そしてその前に少し違う話を書いてしまいますが、「ブログに何を書こうか?」というのを私はいつも考えていて、思い浮かばなくて書けない時もあるのですが、基本的にはインプットとアウトプットのバランスが大事だな~と思っています。

インプットだけだと、いざアウトプットしようとした時に「何からアウトプットしたら良いかわからない」「自分のアウトプットしたものがとても下手に感じられる」みたいなことになるし、アウトプットだけだと「書くことが無くなってつまらない」みたいになってしまいますよね。

前者の場合は、下手でもなんでもいいからとりあえずアウトプットすることで、自分のリズムがつかめてきたりだんだん上達してくるような気がしますし、後者の場合はインプットを増やすとインスピレーションが湧いてまたおもしろくなってくると思います。

最近の私は少しインプットが足りないかなと思っていたので、年末年始を利用してインプットを増やしたいなと思って、それもあって「Så byggdes Sverige」を見始めました。

番組について

この番組については、先日も少しご紹介しましたが、音楽とは特に関係ない番組で、様々な視点でスウェーデンの「町」や「家々」(一軒家、団地などなど)の歴史を俯瞰的に紹介する番組です。

★先日の記事→Så byggdes Sverige(スウェーデンのTV番組)の紹介

スウェーデンの国営放送では、おそらく毎年、この手の特番(=スウェーデンの歴史に関する特番)をやっていて、去年も別の歴史番組を放送していました。

今年は「町」や「家」にフォーカスを当てた番組のようで、1時間の番組×全8回の構成になっています。

私は別にこの番組がすごい好きというわけでもないのですが、「スウェーデン語の勉強になれば良いな」と思ったのと(自分の専門分野外の番組を見ると、知らない単語にたくさん出会えて勉強になります)、「スウェーデンの町や当時の人々の暮らしについて知る」ことで、伝統音楽の文脈でも活かせるのではないかと思って見始めました。

伝統音楽や楽器について知ろうとした時に、時代背景(当時のスウェーデンや、スウェーデンの人々が置かれていた状況)を知るのは大事だと思うのですが、私は世界史の知識が全然無いので(世界史Aで終わっているので…)、こういうTV番組とかで楽しみながら知りたいな、と思っています。

(この番組に関しては、1925年以降、ここ100年間の歴史(近現代)を中心に扱っていますが)

そして、ただ見るだけだと内容が頭に入らずに終わってしまうので、見たことをこうしてメモしていけたら良いなと思いました。

素人のメモ書き程度なので、浅い内容にはなってしまうかもしれませんが…。

8回分全部を書くかどうかわかりませんが、知ったことや気づいたことを書いていきたいと思います。

1.Villagatan(ヴィッラガータン=一軒家が並ぶ通り)

Villa(ヴィッラ)というのは一軒家です。gatan(ガータン)は通り/ストリート。

(Villaの文化は、20世紀半ばに海外(アメリカ)から入ってきたものでもあるようなので(番組ではそう説明されていました)、英語などのヴィラと同じような感じかなと思います)

もともと、スウェーデンでは小さめの小屋で「Stuga(ストゥーガ)」というものがあるのですが、Stugaよりも少し大きめの家のことをVillaと呼んでいるみたいです(少なくとも番組上は)。

同じような家がたくさん並ぶ通り…スウェーデンでよく見る光景

番組の第一回目では、この「一軒家(戸建て)」(一軒家が並ぶ通り・町)にフォーカスが当たっています。

「同じような一軒家がたくさん並んでいる通り」って、スウェーデンに行くとよく目にしますね。

(私からすると「とてもかわいいな~」という印象で好きです)

たとえばこんな感じ。外壁の色は違いますが同じ造りの家が並んでいますよね。日本で言うと建売住宅に近いかもしれません。

カタログハウスの登場・自分達で家を建てる

マイホームを持つことは当時のスウェーデンの人々にとっても夢で、当時の政府(自治体かも?)の意向もあり、Stugaをたくさん建てよう、という時代があったそうです。

一方で、自分の家を建てるにはお金がかかる、庶民には手が出せない…。

そんな状況を打破したのが、「カタログハウス」。つまり、工場で壁や柱などを全部用意してしまい、あとは現地で組み立てるだけ・どの家も同じような広さ、同じような図面で作られている家です。

(さきほどの写真に写っている家々の、「もう少し小さくて簡易的なバージョンの家」という感じです)

これらを、「住む人たちが、自分たちで建てる」ことで、庶民でも家が建てられるようになったそうです。

(この番組で扱っているのは、1925年以降のスウェーデンなので、それより前の時代には、自分たちで家を建てることが普通に行われていた時代もあったと思います。ただ、昔の人たちはおそらく建築や肉体労働に慣れていた(林業で生活していたような人たち)だったのに対し、この番組で扱っている時代では、より「建築関係の素人」「アマチュア」が自分たちで家を建てることができるようになった、という点が大きいのだと思います)

スウェーデンは地震がほとんどないこともあり、皆さん「自分で家を建てる」人が現代でも結構いらっしゃいますよね。大きい家はともかく、「小さめの小屋くらいだったら日曜大工で作っちゃうよ」という人が老若男女います。リフォームも好きですね。

都市部ではまだまだ貧富の差が激しく、劣悪な環境で過ごさなければいけない人も多かったそうで、そんな人たち(特に子どものいる家庭)にとって、都市部から少し離れた町で、小さくても一軒家を持てることは、非常に画期的なことだったそうです。

多くの人が一軒家を持てる時代、機能性や使いやすさ重視の考え方へ

そうして、小さな家々が建つようになり始めたのは1930年代くらい。

そこから、さらに時を経て、より大きめのVilla(現代の家々に近いタイプ)などが建つようになり、「機能性」「使いやすさ」「過ごしやすさ」を重視した家、「使うための」家具(調度品としての家具ではなくて、大人や子どもが使ってすり減らしても良い家具)などの考え方が広まり、イケアの登場などもありました。

(イケアは、スウェーデンでは日本で言うユニクロのような立ち位置で、「普段使いの家具や食器類を買う場所」「とりあえず必要なものをそろえる時に便利」といった感じでとらえられています)

そんな風にして、お金持ちが住むための瀟洒な一軒家ではなく、「一般人が快適に住むための一軒家」というものが浸透していったみたいです。

その後も、経済の影響を受けてローンがどうのこうの…みたいな話があるのですが、番組の中で印象的だったのが、幸福についての研究者(←ちょっと謎な肩書ですが)が一瞬登場して、こう言っていたことです。

「人が最も幸福を感じるのは『明日』なんです」

あ~、まあ確かにそうなのかも(笑)と思ってしまいました。

明日はきっといい日になる、明日はもっと楽しくなる、明日に向けて頑張ろう、明日楽になるために今日はこの仕事を終わらせるぞ、明日遊ぶために頑張るぞ、みたいな。

未来に向かうその気持ちが、幸福や希望に繋がっている、とのことでした。

個人的には、こういう人(よくわからない研究者)の言葉を別に鵜呑みにしなくて良いと思いますが(幸福は人それぞれなので)、ちょっとわかるな、おもしろい考え方だなと思いました。


音楽とは離れた話題になってしまいましたが、「へえ~」と思ったことを書いてみました。

最近インプットの時間を作りたくて、ブログも少しお休みしようかと思ったのですが、メモ書き程度でも良いので書いてみようと思いました。

(音楽関係の動画とかも見たりはしているのですが、自分の中に情報が蓄積されるまでに少し時間がかかるようで…少し間をあけてからブログに書きたいなと思っています)

おそらく明日もこの続きを書くと思いますが、興味のある方はぜひご覧いだけたら嬉しいです!