今回は、インタビュー記事・動画の補足もかねて、ニッケルハルパの留学先で私が教わった先生方の、演奏動画をご紹介していきたいと思います!
ニッケルハルパ1つとっても、色々な奏者の方がいるので、ぜひ「へえ~」と思っていただけましたら何よりです。
(※「ニッケルハルパの留学先」と書きましたが、私が留学した時の演奏コースでは、ニッケルハルパとフィドルの両方がいました。なので、フィドルの先生もいます)
★ニッケルハルパの留学先について話しているインタビュー記事と動画についてはこちら→【記事・動画公開②】ニッケルハルパ協会インタビュー②(ニッケルハルパ留学の話など)+ニクラスの話
Ditte Andersson(ディッテ・アンダーション)
まずはディッテです。
ウップランド地方の曲に精通している演奏家です。
真顔で冗談を言うところがチャーミングな先生です(と私は思っています)。とても生徒思いの先生でした。
(ご本人のYouTubeチャンネルもあるのですが、貼り付けることができないみたいなので、他の動画を探してきました)
ディッテの音の出し方は私としては「独特」だなと(他に似ている人があまりいないという意味で)思っているのですが、すごくふわっと弾いてくれるんですよね。それがとても良いな~、真似できないな~、と思います。
こういう音の出し方をする人ってあまりいないですよね?左手の指も、できるだけキーから離さないようにしているのですが、力を入れているわけではなく、ずっと(キーと指が)くっついるぞ、って感じで。
音もふわ~って感じで、でも音の出だしはちゃんと、はっきりしているというか。ただ全体的にふわっとしているだけではないですよね。
過去のブログにも書いていますが、音や曲全体の流れの「ゆらぎ」みたいなのがすごくあって、それも独特の美しさがあるな、と思っています。
(「きっちりかっちり、理論的に弾きます!」みたいな音ではなくて、捉えがたいものがある、みたいな)
↓こちらはディッテの「おじ」さんにあたるAnders Liljefors(アンダーシュ・リリエフォーシュ)と一緒に弾いている動画です。長いので、曲を覚えたい人向けかなと思いますが、2人ともニッケルハルパとフィドルと両方弾いていて、YouTubeの概要欄から「曲目リスト」と「2人の会話」の英語版のテキストがダウンロードできます。
また、ディッテはステンマ(ハモリのパートみたいな、メロディではないパート)も上手くて。たとえばこちらの動画など↓
この動画は先日ご紹介した、ニッケルハルパの製作家のエスビョンと一緒に弾いています。
ディッテのステンマはいつも半分くらいは即興だと思いますが、「こちらの予想(セオリー)とちょっと違うところにいく」のが気持ちが良い感じがします。
伝統曲だけではなくてオリジナル曲もとても良くて、未発表のオリジナル曲にも良い曲がたくさんあるので、ぜひまた新しいアルバムを作ってくれたら嬉しいな、と個人的には思っています。
CDをいくつか出されていますが、YouTubeで聴けるものだと、たとえばこちらの再生リスト→Ditte Andersson(伝統曲がたくさん入っていて、ソロ・歌・本人による重ね録りの録音)
もしくはこちら→Återvunnet(全曲オリジナル曲でゲストミュージシャンが参加している)
ディッテは一度、学校の先生をやめたのですが(当時の校長との方針が合わず、かなりストレスになっていたみたいです。Olovもそれで学校をやめたらしい、と聞いています。校長はその後すぐに変わりました)、今はまた復帰したと聞いています。また聞きなのですが。
Sonia Sahlström(ソニア・サールストルム)
ソニアです。あまりニッケルハルパの動画が無かったので(少しはありますが)、フィドルの動画です↓
ソニアはエリック・サールストルムの娘さんで、ニッケルハルパもフィドルも両方弾けますが、フィドルの方が長く(以前から)弾いていると思います。
ウップランド地方の曲はもちろん、ダーラナ地方の曲も詳しくて、ダーラナの曲もよく好んで演奏されている印象です。
ソニアの演奏もまた独特で、真似できそうなのに実はできない、みたいな。
まあそんなにホイホイ真似できたら苦労しないのかもしれませんが、ソニアの場合は、何かすごく変わったことをしているわけではない感じがするのですが、でもそこに魔法と言うか、何かマジックがあるぞ、みたいな。
私はソニアの演奏は、「聴いていて元気になる」感じの音の出し方だなと思っています。シンプルなんだけど、美しいな~って感じです。お父さんのエリックともまた全然違うな、と。
Pintorpafrun(動画の方はつづりが間違っているので注意)のフィドルで弾くバージョン。フィドルの場合はDで弾かれますね。音の出し方やリズムの感じが、すごく良いですよね。
↑旦那さんがハーモニカを吹いています。旦那さんのハーモニカもまた良いんですよね。
こちらのCDはYouTubeで聴けるので、興味のある方は動画から辿ってみてください。
あ、そういえばソニアのニッケルハルパの動画、がっつりありました。こちらです↓エリックの弟さんのSture(ストゥーレ。ソニアからすると叔父さん)とソニアが一緒に弾いている長い動画あるので、こちらも好きな方はぜひどうぞ。私も好きで、何周か見ています。
サールストルム家でよく演奏される曲が弾かれています。
ソニアは、たしか数年前に学校は定年退職されたと思います。
Niklas Roswall(ニクラス・ローズヴァル)
ニクラスは以前の記事にも少し書きましたが→【記事・動画公開②】ニッケルハルパ協会インタビュー②(ニッケルハルパ留学の話など)+ニクラスの話
アレンジの授業の先生です。でも曲も教えてくれます。
スウェーデン南部のご出身で、私が留学した時は北部の方に住んでいました。「笛のヨーラン・モンソンらと交流がある」と言っていたような気がするので、その辺りの地域かな、と。
ただ、出身は南部なので、南部の曲を演奏していることが多いです。楽譜に残っているような曲、古い文献の曲などを弾いていて、反対に、ウップランド地方のボンドポルスカのような曲は、弾いているのは全然見かけたことはありません。
フィドルのMia Marin(ミア・マリーン)とのデュオ↑
AERのトリオ↓
以前の記事で、私がニクラスは「オープンな感じで、思ったことをすぐに言うタイプだと思う(あとでネチネチと根に持つタイプでは無く)、演奏もそんな感じ、弓をまっすぐ動かしてスコーンと音を出す感じ」と書いたのですが、なんとなくそんな感じが伝わりますでしょうか?
実際に生で聴くとわかるのですが、音量もかなり大きくて、例えばOlov Johansson(オーロヴ・ヨワンソン)とかと比べると、ニクラスの方が音がバーン!って飛んでくる感じがしました(教室で聴いた時に)。Olovは、メロディとしては強いんだけど、響かせて馴染ませて聴かせる感じなのに対し、ニクラスは音圧自体が強い感じ。「筆圧の強い人の字」みたいな感じがします。
細かいフレーズがたくさん出てくる曲をよく弾いているイメージで(実際に南部の曲は16分音符系の曲が多い)、この曲もそうですが、細かい音をタラララタラララ…と華麗に弾いているイメージがあります。
相手によると思いますが、コードを入れたりアレンジを入れるのも得意ですし、反対に、他の人が弾いている変わったコードなどを「これは○○だね?」と聴き分けるのも得意で、すごいな~と思っていました。
ニッケルハルパ奏者の本田さんとのインタビューの中で、本田さんが留学されたのが2006年と仰っていましたが、だいたいその頃のニクラスです(たぶん)↑この動画は2008年のものです。Ranarim(ラーナリム)という人気バンドの動画で、今はもうバンドとしては活動していませんが、たまにこのメンバーのうち何人かがイベントとかでたまたま一緒になった時に、限定的に復活みたいな感じで一緒に演奏しています。
ということで、途中ですが今日はここまでにしたいと思います。明日、他の先生をご紹介します!
