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私が初めてのスウェーデン留学を決めた経緯②

/ スウェーデンの民族楽器「ニッケルハルパ」奏者

前回の続きです。


そんな中、2008年の7月頃(つまり入学してから3か月くらい経った頃)、私はいつも通り一番前の席で中国文学の講義を受講していました。

私は教育学部国語国文学科に在籍していたので、必修授業の中に中国文学(漢文)の授業が含まれていました。日本文学は中国文学の影響を強く受けていますので。

その教授は毎年1年生の必修授業を受け持っているからか、いつも授業の最初に「これからの大学生活をどう過ごすか」というような話をしてくれていました。7月はもう夏休み前なので、この時期だと夏休みの過ごし方とかですね。その一連の話の中で、教授がある時このように言いました。

「大学を卒業して社会に出て仕事を持つようになると、どうしても仕事の面から世の中を見るようになる。そういう意味では、大学生のうちは身分がないようなもの。だから社会に出る前に、学生のうちにぜひ海外に一定期間身を置いてみてほしい。できれば最低でも1年。その間に見るもの、聞くものを通して自分のことをよく知って欲しい。自分が何が好きで何が嫌いなのか。自分の日本での生活、家族のこと、日本のことを」

その教授は中国文学の研究者で奥さんも中国人だと聞いていたので、きっと何度も中国に行ったことがあるのだろうなと思いました。だから教授の言葉が説得力を持って自分に入ってきました。

その言葉を聞くまで、私は海外留学というものに一切、金輪際、これっぽっちも興味を抱いていませんでした。大学には留学が必修の学部があり、そこに通う友達(高校時代のクラスメイト、そんなにすごく仲が良かったわけではないけど)もいました。そんな元クラスメイトとバスでばったり会うこともあり、「留学の準備が大変なんだよね、スコアが足りなくて」という話を聞く度に、うわー、お金使ってわざわざ海外行って苦労する人の気が知れないわと不可解に思っていたのを覚えています(お疲れ様って感じだな、と他人事として考えていました)。

留学なんて絶対行かないわー、と思っていた私。でも教授の話を聞いて、私は留学に興味を持ち始めました。

高校生の頃から、自分のことがよくわからないと思っていました。キャラを探してアイデンティティを模索していた時期もありました(「私、今アイデンティティの模索中なんだよね」と高校生の時友達によく言っていました。大学生になったら「社会への反抗期」になりましたが)。だから「自分のことを知る良い機会になる」と聞いて、急に留学に行きたくなったんですね。私は私のことをもっと知りたい。何者かになりたい。