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より小さな目標にフォーカスする(後編:得られる効果)

/ ニッケルハルパ奏者

「より小さな目標にフォーカスする」、昨日の続きです。

昨日は、私が過去に「大きな目標」だけにとらわれていてモチベーションが下がっていたという話と、小さな目標の設定の仕方、フォーカスの仕方について書きました。

昨日の記事はこちら→より小さな目標にフォーカスする(前編:目標設定・フォーカスの仕方)

今日は、小さな目標にフォーカスすることによって得られる効果について、書きます。

効果①今やるべきことが明確になる

楽器の練習でつまづく要因の一つとして、

「何をやったら良いかがわからない」

ということがあると思います。

本当は、やれることはたくさんあるんです。

教わったことを復習したり、自分で覚えた曲を練習したりとか。

でも、「今この時点で具体的に自分で何をしたら良いのかが、わからない」のです。

そんな時に、自分で「これならできるかも?」というような小さな目標を設定します。

目標はなんでも良いです。

レッスンで扱ったことや、前回の練習の復習、もしくは全然関係ない新しいことでも構いません。

練習以前に、「楽器にさわる」ことを習慣化するための目標でも良いですし、CDを聴く、動画を見る、コンサートに行く、などでも良いです。

「できそうな目標」があると、それだけで頑張れます。やる気も出ます。

すると、「何をやったら良いかわからない→楽器の練習をしなくなる」という流れを止めることができます。

反対に、「できない目標(大きすぎる目標)」はモチベーションを下げてしまいます。

できないと思って、投げやりな気持ちになるようだったら、目標を小さくしてみると良いです。

目標は、小さければ小さいほど良いです。

効果②目の前の目標に集中できる

また、目標が小さいほど、目の前の目標に集中することができます

色々なことを同時にできるようになろうとするよりも、1つの目標に集中した方が、目標を達成しやすくなります。

「小さな目標にいかに集中するか」が、練習の効率を決めると言っても過言ではありません。

もしも「色々なこと(4つくらい)を同時にできるようになりたい」場合にも、

  • 1つ1つをまずできるようになる
  • 2つずつくらいできるようになる
  • 最終的に「これとこれとこれとこれを全部意識して曲を弾いてみる」という目標にしてみる

といった感じで、段階を踏んで小さな目標としていくと良いと思います。

効果③楽しい、気分が良い

小さな目標を設定し、努力し、達成することは、楽しいです。

気分も良くなります。

「自分にもできるんだ」という気になります。

  • 目標に向かって努力する喜び
  • 目標を達成する喜び
  • セルフイメージの向上・自信がつく

このような気持ち・体験を得ることができます。

また、目標の大小よりも、「目標に向かい、達成すること自体」から得られる喜びがあります。

大きな目標を設定して敗北感を味わうのではなく、

できるだけ小さな目標を設定して、達成する瞬間を多く味わう方が、より楽器の練習を楽しむことができます。

効果④上達するプロセスを楽しめる

そうして楽しみながら練習していると、

  • 楽器の練習の習慣化

だけでなく、

  • 上達するプロセス自体を楽しむ思考回路

ができてきます。

大きな目標をかかげていると、おそらく「目標に到達できれば成功、そうでなければ失敗」という「0か100か思考」になりがちですが、

小さな目標達成を楽しむことが習慣化されると、0→5、5→10…といった上達へのプロセス自体を楽しむ、ということができるようになります。

そういった小さな行動の積み重ねが、大きな目標の達成へとつながっています。

楽器でもなんでもそうですが、私は「練習して上達することの喜びはそのプロセスにある」と考えています。

大きな目標に、簡単にたどり着いてしまったら、達成した時の喜びもあまり長くは続きません。

自分の頭で考えて、試行錯誤し、失敗から学びながら上達するのが、嬉しいし楽しいのだと思います。

挑戦と学びです。

効果⑤満足度が上がる、自信がつく

楽器の練習というのは、「いかに自分が今の自分に満足できるか」が、結構重要だと私は思っています。

大きな目標をかかげて、頭を抱えながら結局何もしないでいるよりは、

小さな目標を1つ1つ設定し、時には設定しなおし、その目標を達成して、自分のペースで進んでいく。

どちらの方が自分の満足度が高いかは、私が力説しなくても、ご想像がつくと思います。

「どれだけ進んだか」よりも、「とにかく自分はちょっとずつでも進んでいるんだ」と思えることは、自分自身への信頼(=自信)につながります。

満足度が上がり、自信がつけば、「もっと練習しよう」「もっと色々できるようになろう(今までもできるようになってきたのだから、これからもできるだろう)」と思えてきます。

より小さな目標で、より大きな効果を得る

大きな目標にとわれていると、目標が自分から遠すぎて絶望的な気持ちになったり、何をしたら良いのかわからなくなったりします。

大きな目標を持つことは大切です。

しかし、今の自分に達成できるような小さな目標も、とても大切です。

ゴールは遠くにあったとしても、自分から近い場所に目標地点が1つあると、「とりあえずそこまで行こう」という気になります。

結局はその積み重ねです。

大きな目標にたどり着けずに、悩んでいる時間は必要ありません。

「やるかやらないか」です。

やってみて初めて、発見することがたくさんあります。

ぜひ、やってみてください。


以上、昨日と今日とで「より小さな目標にフォーカスする」について書きました。

参考にしていただけたら嬉しいです。

お読みいただき、ありがとうございました。