今、わけあってスウェーデン人のクラシック音楽のピアニストの方の、昔のラジオ番組を訳したりしているのですが、すごくおもしろいです。
そのラジオ番組は一つの作品を30分の中で演奏して弾き方のポイントを解説するような感じなのですが、曲の部分的な解説だけでなく練習方法やそのピアニストの方自身の音楽に対する考え方も知ることができます。
私はクラシック音楽は一般的な範囲でしかわからず…というか、ほとんどよくわかりません。ジャズや民族音楽をやっていると、一部の人の間でクラシック的なものを「下げて」言う空気感があって(日本の話です)、私もその影響を一時的に受けて、クラシックに対して対抗意識みたいなものを持っていた時期もあります。
最近はそういう意識はあまりなくなってきていましたが、それでもクラシックに対してのイメージは「厳格そうだ」の一言に尽きるという感じで、偏見を持っていたかなと思います。
ラジオ番組を聴いていてとてもおもしろいなと思ったのが、そんな「クラシックに対して良いイメージを抱いていなかった私」が共感しまくりな内容であったことです。そのピアニストの方の考え方は、私がスウェーデンでニッケルハルパや民族音楽を学んでいた時にスウェーデン人奏者から伝えられたこととほとんど変わらないものでした。
びっくりするぐらい、頭に自然に入ってくるような内容でした。
そしてそのピアニストの方の演奏も、私が思っていたクラシック音楽と違うもの(でもきっとこれが「まさにクラシックの演奏」なのだと思う。つまり私のイメージの方が間違っていた)でした。
実は自分が思っているよりずっと身近なものだったんだなと思いました。
「クラシック音楽はこう聴かなければいけない」というのが私の中から消えていって、「クラシック音楽も自由に聴いて良いのだな」と思えたんです。そのピアニストの方も始終「自由に感じて」というのを仰っていたし、実際自由に聴くと音楽をより身近に感じられることに気が付きました。
ラジオ番組を聴いているだけで私まで少し成長した感じがしたのと、民族音楽を演奏するうえで役に立つ話をたくさん聴けているなと思います。その方は色々な思いをこめて演奏されていましたが、私も、もっと音一つ一つを大切に弾けたら良いなと思いましたし、そしたらより楽しくなるだろうなと感じました。
今回ご縁があってそのラジオ番組を聴いたのですが(しかもまだ訳は残っているのでこれからも聴きます)、この機会を頂いて本当に良かったなと思います。
そんな私が細部まで大切に聴きたい演奏の一つがこちらです。
今の私の課題は中低音で、中低音域をはっきり、しかもベースのようにしっかり響かせるにはどうしたら良いかを考えています。Olovの音はとても気持ちが良いので、これを聴いて少しでも自分の中に良いイメージを作っていきたいです。
私の動画は234曲目「Polkett från Harg」です!
今日もお読みいただき、ありがとうございました!次のコンサートまであと7日です!