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三歩進んで二歩下がる

/ ニッケルハルパ奏者

昨日復活しかけましたが、要望通りのことをやっているとやっぱり泣けてくる自分もいて、三歩進んで二歩下がるな私です。

それでもやると決めたからにはやるんだ。

ただ今日あらためて思ったのは、言われた通りのやり方だとつまらないものになる気がする(オーソドックスなやり方ではあるけど、型にはまってて古くさいし誰にでもできそう)、でもそれが向こうの要望なのだから仕方ない、そもそもこのやり方自体がたぶん私に合っていない、だから今回は精一杯やるけど次は無い、ということでした(最初に話をいただい時は「自由に」と言われたので引き受けたのです)。

自分に合うやり方を知ることは大切ですね。それが貫けない時は貫けない時で、わかったうえで出来る範囲のことをするまでです。そう考えればうまくできなくても自分を責めなくて済みます(考えてみれば、今まで一緒にやらせていただいた方々は自由にやらせてくれました)。

こんなことをここに書いて大丈夫なのか?と思われるかもしれませんが、このブログを読んでくれるような感じではそもそもないのです。私自体にあまり興味がないんじゃないかと思います。

以前バイトをたくさんしていた時は、自分の意見なんて通らないことが当たり前でしたし、仕事も終わらないようなシフトになっているのが当たり前でした。お客さんをお待たせすることも、新人さんに教育ができないのも、もう全部しょうがない。嫌なら辞めればの世界です。

だから「しょうがない」で全部片づけられるのは知っています(それを続けていると体調と精神崩すのですが)。でもバイトの頃と違うのは、私の代わりはそんなにたくさんはいないということです。スウェーデン民族音楽もニッケルハルパも、人前で演奏している人はそんなにたくさんはいません。スウェーデンに20代をささげた女もそうたくさんはおりますまい。

私にあるもの、それは10年間スウェーデンのことを考え続けてきた情熱とスウェーデン民族音楽への愛です。誰にも負けないとは言いきれないけど、この個性には自信を持って良い、と自分に言い聞かせる。

社会問題や政治の話となるとほとんどわからないけど、スウェーデン人の考え方と民族音楽のことならわかる。そして度胸とオリジナリティがある。シナモンロールだって作った。サフランパンだって作った。スウェーデンで一人でうどんも打った。寿司も何度も作った。スウェーデン人たちの前でソーラン節を一人で踊った。高橋優の福笑いも歌った。森山直太朗のさくらも歌った。クラリネットも吹いた。放送禁止用語もスウェーデン語で連発した(演劇の役のセリフだけど)。そういうおもしろいことをおもしろがってくれるスウェーデン人たちをたくさん知っている。度胸と挑戦を評価してくれる人たちをたくさん知っている。

だからこの目の前の山もなんとか乗り越えるんだ。

あ、ちなみに以前も書きましたが、11月1日(日)に無印良品(錦糸町パルコ4F)で演奏します。時間は午後に複数回です。

その演奏はちゃんと自由にやらせていただけます。楽しみです。どうぞお越しください。


91曲目は「祈り」です。峰村茜作曲のワルツです。去年作って、LIVEで弾いた曲です。久しぶりの対面です。

世知辛い世の中ですが良いことがありますように。