12月は、北欧音楽系を中心に、他の人のライブやコンサート(小さめの会場のもの)にたくさん行きました。
そこで感じたことを、書きます。
たくさんの発見、すべてが特別な体験
他の人のライブやコンサートに行くと、たくさんの発見があります。
ひとりのお客さんとして、その楽器の音色を感じたり、その人の演奏を楽しんだり、アコースティック楽器のライブの魅力を知ることができます。
初めて行く会場で、自分以外のお客さん(=知らない人たち)に囲まれて、演者の演奏とMCを聴いて、周りのお客さんの反応を感じながら、経験するもの、すべてが新しい体験になります。
寝る時や夢の中で演奏場面を思い出しながら、「昨日のライブ/コンサートに行かなかったら今の自分はいないだろう」と、翌朝起きていつも思います。
誰かのパフォーマンスを見に、足を運ぶこと、そこで知らない人たちにかこまれて、一つの音楽に耳を澄ませることは、とても特別なことなんだと思います。そういう経験のすべてが、すごく楽しいです。
他の人のライブやコンサートを楽しめなかった自分
私が、他の人のライブやコンサートを楽しめるようになったのは、最近のことです。
以前は、演奏する側の視点や、自分のことをかなり意識してしまっていました。
「この人の良いところを自分も真似するにはどうしたらいいだろう」とか、「この曲は自分だったらどういう風に弾くだろうか」とか、そういうことを考えていました。
でも、それよりも、目の前の音を楽しんで、目の前の風景をただ眺めている方が心地よいということに気がつきました。
それからは、背伸びをせず、ただのお客さんとして、演者側から提供してもらえるものをひたすら受け身で楽しもうと思えるようになりました。
私は、ノリノリで身体を動かして音楽を聴くタイプではなく、リラックスして、じっとして聴くのが好きです。(そうすると、相手のノリや音楽が直接自分にしみこんでくるように思えて、好きです)
なので、一見あまり楽しんでいないようにも見えるかもしれなくて申し訳ないのですが、そうやって楽しんでいます。
お客さん側であることで、より見えてくるもの
意外なのですが、アコースティック楽器のライブの魅力や、楽器の音色(の良いところなど)については、自分が演奏している時よりも、お客さんの視点に立った時の方が、ずっとたくさんのことに気がつけるのだなと知りました。
(演奏だけしていた時には、あまり見えていなかったのだということですが)
ライブ全体の雰囲気とか、こういう風に響くんだとか。
自分自身がお客さんであることで、「自分は何をどう楽しみたいのか?」がより明確になります。
お客さんによっても、楽しみ方は違うのだと思いますが、なんとなく「今、私も他のお客さんもずごく惹きこまれているな」という空気感を感じる時はあって、「そうか」と思います。(「こういう瞬間が、人を惹きつけるのだな」と思います)
他の人のライブやコンサートに足を運んだところで、私の演奏技術は特に変わらないはずなのですが、行く前と行った後では、自分の演奏も、人との接し方も、音楽の聴こえ方(聴き方)も変わるように思います。
それが本当におもしろいです。
特定の誰かのコンサートだけを楽しむのではなく
スウェーデンでもライブには行きましたが、スウェーデンの人の演奏を私は特別視していたところがあって(特別視したくなるくらい素晴らしい演奏でもあるのですが)、ライブはすごく楽しいけど、自分とは切り離して考えてしまっていたし、見上げていたと思います。
見上げるのはいいのですが、誰かを見上げている時は、そうではない別の誰かを下に見ている時でもある気がします。
そういう見方をするのではなくて、もっと素直に楽しめる方がいいなと思っていて、今の自分は、見上げたりする以外の楽しみ方が少し増えてきたのかなと思っています。
来年は、私の演奏予定もまだほとんど全然入っていなくて、他の人のライブの予定もまだあまりたくさん聞いていないのですが、引き続き、ニッケルハルパも、スウェーデンや北欧の音楽も、楽しんで発信していきたいと思います。おつきあいいただけましたら嬉しいです。
お読みいただき、ありがとうございました。