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昔の音源の音質についてと、Bondpolskaについて思うこと。

/ ニッケルハルパ奏者

今日はすごく寒いので、部屋の中の気温の変化が大きく楽器のチューニングが大幅にずれます。

楽器だけではなく私も体調管理を気を付けないとなと思います。


普段私は色々音源を聴きながら練習するのですが、すごく参考にしやすい音源もあればそうでない音源もあり、同じ奏者の演奏でも音源によって結構差があります。

これは奏者の技術の差というよりは、録音環境や音質の差です。最近の奏者の音源はどれも音質は非常にきれいですが、少し前の奏者の音源は音質がすごく微妙なものもあり(その音源だけ異様にキンキンして聴こえたりとか)、参考にしにくいものも結構あります。聴く分には良いのですが、弾いている時のイメージの参考とするには雑音が多すぎて音がよくわからなかったりします。

音質が悪いだけなのに、「その奏者の音はそういう雑音だらけの音なんだ」と思ってしまうともったいなくて、同じ奏者でももっとちゃんとした録音だとすごくきれいに響いていたりもします。きれいな音源があればの話ですが。無かったら確かめようがないので。

自分にとって参考になるもの(しっくりくるもの)を聴くのが良いです。


私は最近Upplandの曲をよく動画であげていますが、Upplandはニッケルハルパの伝承地なのでニッケルハルパの曲も多いです。「ニッケルハルパの曲」というのは、別にニッケルハルパ用に作られた曲というわけではなく、ニッケルハルパを弾く人達によってよく弾かれてきた曲(→結果的にニッケルハルパらしい弾き方がなされている曲)のことだと私は捉えています。

Upplandの曲(ダンス)はBondpolskaと呼ばれるものが多く、特徴的なのですが、このBondpolskaはメロディが単純そうであったり、その名前「Bondpolska」が「農民のポルスカ」という意味であったり、リズムの揺れが大きく、大らかで明るく大胆な感じから「大雑把で雑で単純」というイメージをもたれがちな気がします。ですが、よく聴くと弾いているニッケルハルパの音色はすごく美しいです。弓を速く動かしたり遅くしたり、速さを微妙に揺らす(テンポは一定)のがBondpolskaの特徴の一つですが、速く動かす時にもただ「ざっ」と雑に速く動かすというよりは、すっと勢いよく踏み込んで弓の毛のしなりを感じる、みたいな方がBondpolskaらしい抑揚が出ると思います。

とか言いつつ私はBondpolskaがまだまだ思う通りには弾けていません。少しずつ少しずつ。

今日は風邪をひかないように、早めに寝ます。

146曲目は「Tierpspolskan」、147曲目は「Polska efter Bätsman Däck」です。どちらもBondpolskaですが、147の方はすごくゆっくり弾くバージョンも有名なので、今回は「ちょいゆっくり」ぐらいで弾いています。

今日もお読みいただきありがとうございます!