今日は、楽器を演奏するかしないかに関わらず、やるといつも「身体が楽になる」と私が思うアクティビティを紹介します。
「自分の身体のサイズ感を知る」ということです。
とても簡単で、すぐにできます。私の場合は、これをやるだけでも楽になるので、おすすめです。
自分の身体のサイズ感を知る:やり方
やり方は、「自分の身体の左右・前後・上下などを自分でさわってみて、自分はこれくらいのサイズなんだなと『さわった感覚』で認識する」です。
たとえば、おなかのあたりを中心に例を挙げてみます。
左右なら、
- 自分の脇腹のあたりの左右両端をさわってみて、自分のおなかの幅のサイズ感を知る
- その手を上下させてみて、肋骨や骨盤のあたりでの幅のサイズ感の変化を知る
- 太ももの左右外側部分をさわってみて、足の付け根のサイズ感を知る
前後なら、
- おなかと背中に両手を当てて、おなかから背中にかけての厚みがどれくらいなのかを感じてみる
- おなかと背中の間にある、自分の中心軸(主に背骨とかぶるような位置)はどこかと考えてみる
上下なら、
- 座った時、いすに接しているおしりの部分部分(いすとおしりとの間)に片手を当ててみて、もう片方の手を胸や肩、頭の上などに置いてみて、自分の上下感を知る
- 楽に伸びている時と、普段猫背になっている時とで上下のサイズ感がどう変化するかを感じてみる
など。
ここに挙げた以外にも、自分の好きなところ(普段痛いところなど)をさわってみるといいです。
深く考えながら行う必要はなく、ただサイズ感をさわって確認するだけで大丈夫です。
自分が頭で思っているのと、実際のサイズ感は違う
これは何がいいかというと、「自分が頭の中で思い描いている自分のサイズ感と、さわった時にわかる自分のサイズ感が、いかに違っているのか気づくことができる」という点です。
たとえば私の場合は、
- 左右の幅→おなかや足の左右の幅は、思っているよりもずっと狭いと感じる。反対に、肋骨は思っていたよりも左右の幅がしっかりしている。
- 前後→おなかと背中が「半々」でくっついているイメージがあったが、背中は後ろの平面側だけで、「おなかの割合が大きい」のだと感じる。自分の中心が背中側にあるような気がしていたが、もっとおなか側にあるのだなと知る。
- 上下→思っているよりも自分の上下がしっかりとある(イメージではもっとぎゅっと縮んでいる)
こんな印象をいつも抱きます。
私の場合、特に左右の幅は、実際に自分でさわる時の幅よりも、ものすごく「横にひろがっているイメージ」でいます。
自分で自分の身体を実際にさわってみて、「意外と○○だな」「思っていたよりも××だな」という印象を抱いたら、それをぜひ覚えておいてください。
もちろん、何も思わなくても構いません。
イメージに合わせて身体が動く
私たちは無意識に自分の身体のサイズ感のイメージを頭の中に持っています。
たとえば、鏡を見た時の自分の印象などの、セルフイメージです。
しかし実際の自分のサイズ感と、イメージのサイズ感は、ずれていることが多いです。
コンプレックスなども、実際よりも拡大化されてイメージされているかもしれません(ここの部分が○○だ、という印象が強くなってしまっている)。
(素晴らしいアスリートなどはかなり合っているのかもしれませんが、完璧に合っている人はいないと思います)
身体はイメージに合わせて動くので、自分が「自分のサイズ感はこうだ」と思っていると、それに合わせた状態を作ろうとします。
その時、イメージが実際のものとずれていればいるほど、身体が不自然な状態を作り出そうとしてしまい、どこかに負担がきたり痛くなったりします。
私の場合は、
- おなかや足の付け根の「幅が広い」イメージを持っているので、実際よりも広げようとして、重力をそこにどーんとつぎこんで乗せてしまう
- 身体の中心を背中側に思っていて、おなかと背中の割合がアンバランスなので、背中とおなかを前に出すような(反り腰みたいな)状態を作り出している(→股関節前側や腰に負担がかかる)
「自分はイメージを特に持っていないな」と思っていても、はっきりと認識していないだけで、本当は誰でも持っていると思います。
さわってサイズ感を修正することで、身体が楽になる
実際に自分で自分の身体をさわると、自分の身体のサイズ感をさわった感覚で知ることができます。
(これは、鏡などで視覚的に見て知るサイズ感とは違っています)
すると、イメージが実際の身体に合わせて修正されるので、より身体にとって楽な状態を身体が自然と作り出せるようになります。
少なくとも私は、自分で自分の身体をさわって確認するだけで、一時的に身体がかなり楽になります。
やっている間、難しいことを考える必要はありません。「イメージを修正しよう」などとは思わなくて大丈夫です。
ただちょっとさわってみて「ここはこのくらいの幅なんだな」「肩ってここにあるんだな」と、今の自分の身体を感じてみるだけで、全然違います。
(ここで、「もっと姿勢を良くしよう」「ここをほぐそう」などとは考えなくていいです。今の自分の身体を知るだけで充分です)
さわってみてもし「意外と○○だな」と思ったとしたら、それを覚えておくと、普段から「ここは××だと思いがちだけど、本当はもっと○○なんだよな」という風に意識しやすいと思います。
また、一時的にはよくなったとしても、いつもの状態にすぐに戻ってしまうということがあると思いますが、頻繁に思い出せば思い出すほど楽な状態に慣れていき、楽な状態を作りやすくなります。
気が向いた時だけでもいいので、ぜひやってみてください。
以上、「自分の身体のサイズ感を知る」ことについて、書きました。
身体を強くもんだり、ほぐしたり、特別なことをする必要はありません。
たださわって、確認してみるだけで、効果があります。
私はこれをやると本当にいつも楽になるので、おすすめです。
お読みいただき、ありがとうございました。