先日、腹筋と背筋のあたりを意識することについて書きました。
この記事の中で、「肩甲骨と骨盤の連動を意識する」ということも書きました。
書いたあとで、「これは私にとってかなり重要なポイントだったな」とあらためて思ったので、記事を書いて以降、さらに意識してみました。
今回は、「肩甲骨と骨盤の連動を意識したうえで感じたこと」について書きます。
身体(上半身・胴)をひねる時の連動
肩甲骨と骨盤の連動の意識の仕方として、前回の記事で、
「左右の肩甲骨と、右左の骨盤を、それぞれ対角線上につないだ線を意識する」
というようなことを書きました。
これについて、より詳しく書いてみます。
連動の意識の仕方
まず、「右の肩甲骨と左の骨盤」、「左の肩甲骨と右の骨盤」、それぞれがペアと考えます。
(骨盤は、今回は前側(おなか側)ではなく、後ろ側(背中側、腰の側)の方を意識します)
それぞれの肩甲骨と骨盤をつないだ線は、背中で×印のようにクロスしています。
イメージがわくでしょうか。
私が今回意識したというのは、
身体をねじる/ひねるなどの動作をした場合、このクロスした線の一方が伸びる動きをし、もう一方は縮む(縮まないまでも、距離が近い状態である)という状態を意識する
ということです。
(専門的には違う考え方があるかもしれませんが、私はそれでやってみました)
具体的な動作例
たとえば、座った状態で、右手で左足の足先をタッチしようとする動作をしてみます。
すると、右腕がななめ前方(下方)に伸びて、背も丸めてかがむ体勢になると思います。また、上半身は少し左側にねじれるような体勢にもなります。
その時に、背中側、右の肩甲骨と左の骨盤の間がストレッチされているイメージを持つようにします。
同時に、左の肩甲骨と右の骨盤は、わりと近い距離にあることを意識します(近づけなくて大丈夫ですが)。
このように、身体をひねる動作をした時、「右の肩甲骨と左の骨盤」のペアと、「左の肩甲骨と右の骨盤」のペア、それぞれをつなぐクロスの線が、お互いに対称的な動き(伸びる/縮む)になっているのを感じます。
(これは、「身体をひねる動き」以外の動作だと、また別の連動方法になると思います)
私は、このクロスしたラインの対称的な動きを意識するのが苦手だと感じたので(普段からやっていない動きなので)、意識してみることにしました。
こんな時に意識してみた
たとえば、こんな時に意識してみました。
- 歩く時
- 机の上の物を取る時
- 洗い物をする時(スポンジを手にとったり、洗剤をつけたり、物を水切り場に置いたり)
- 掃除機をかける時
- 靴下を履く時
- イスに座りながら引き出しを開ける時
意識してみたのはこれだけですが、ここに書いた以外にも、ひねる動きはたくさんあったと思います。
「身体をひねる動きというのは、常にやっているものなのだなあ」と思いました。
意識する際は、「靴下を履く時」などの一日にあまりたくさんやらない動作の時よりも、歩く時など、頻繁にやる動作の時に意識する方がより効果が高いと思いました。
意識してみて思ったこと
①いい運動になる
私は今33歳ですが、スウェーデンに初めて行った13年前とは自分の身体の状況が違います。
ましてや、Blekingeまで演劇を勉強しに行って、毎日ランニング(5~10km)・その他運動をし、食事制限もしていた9年前とはさらに状況が違います。
つまり運動不足です。
「肩甲骨と骨盤の連動(身体をひねる動き)」を意識していたら、かなりいい運動になると思いました。
いい運動になりすぎて普段の生活に集中できなくなるくらい、普段の自分の身体の使い方と違うので、「これはきっと効果が出るに違いない」と思っています。
よりよい身体の使い方や動きを知るのは嬉しいし、結果が楽しみです。
もう少し継続しないとわかりませんが、良い効果が出る予感がすごくしています。
②特に「伸びる」方を意識するー腰が楽になる、もも裏を使える
私の普段の身体は、
「腹筋と背筋が使われず、おなか周りがどーんと下に落ちていて、かつ、腰が反り腰」
という状態でした。
身体をひねる動作をした時、縮む方よりも、特に「伸びる方」を意識すると、腰のあたりの反っていたのがゆるまり、とても楽になると思いました。
また、反り腰が弱まると、その「反っていた部分」でストップがかかっていたような力が、腰より下まで連動するようになり、足、特に太ももの裏などに上半身の重みが乗るようになったと感じました。
これは、「立っている時」に特に感じました。
以前、私は「太ももの裏が全然使えていない」と書きましたが、
その太もも裏も、肩甲骨と骨盤の連動を意識することで、より使えるようになるのだな、と思いました。
参考:アナトミートレイン
ちなみに、私は参考程度に眺めるくらいなのですが、筋膜のつながりの考え方のようなもので、「アナトミートレイン」というのがあります。
これは、「筋膜のつながり」を説明したもの、という感じです。
※アナトミートレインについては、たとえばこちらのサイトなどでわかりやすく書かれています。
参考他サイト①:【3大原理】まずは知っておきたいアナトミートレインの3大原理『ストレッチの力』より
アナトミートレインではいくつかの筋膜ラインが説明されていて、このライン上の筋膜同士のつながりを意識することで、身体が楽になったり効果的に使えるようになります。
私が今回意識していたのはおそらく「バック(後方)ファンクショナルライン」だと思います。
参考他サイト②:【ファンクショナルライン】力強い運動機能の原点「ファンクショナルライン」の位置と役割『ストレッチの力』より
参考他サイト③:【アナトミートレインと野球の投球】ファンクショナルラインを強化してインナーを保護する『The future of athletes』より
言葉で「筋膜のライン」と言われてもピンとこないかもしれませんが、イラストや図で見ると「なるほど」と思えるので、ぜひご覧ください。
参考のサイト以外にも、「アナトミートレイン」などで検索すると色々出てきます。
(今回私が書いたことは、「バック(後方)ファンクショナルライン」以外にも関係しているラインがあるかもしれませんが、今日は割愛します)
以上、身体をひねる動きをした際の、肩甲骨と骨盤の連動について書きました。
楽器の演奏にはもちろん、普段の生活や自分の健康のためにも、良い効果があると思います。
ぜひ参考にしてみてください。
お読みいただき、ありがとうございました。