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「17分でわかるスウェーデンの伝統音楽」の動画の内容紹介③(演奏家・現代)

/ ニッケルハルパ奏者

一昨日・昨日に続き、「17分でわかるスウェーデンの伝統音楽(Svensk folkmusik på 17 minuter)」の動画の内容を紹介していきます。

今回で最後です。

「17分でわかるスウェーデンの伝統音楽」の動画の内容紹介①(伝統音楽の紹介・役割)

「17分でわかるスウェーデンの伝統音楽」の動画の内容紹介②(歴史)

動画

昨日は~13:28までだったので、続きからです。動画もそこから再生するようにしています。

ちなみに、昨日は、「スウェーデンの伝統音楽(Folkmusik)の歴史について」でした。

19~20世紀初頭のロマン主義や工業化の話が出てきましたが、そういえば、この前書いた「Skansen(スカンセン)」の開業年も1891年でしたね。

全体的に関連しているのかなと思います。

内容紹介

活躍した演奏家たち(Idolerna)

偉大な演奏家がこれまでにたくさんいた。彼らは生きていた当時から有名で、そして今でも、私たちは彼らの伝えた曲を演奏している。

(Hultkläppen、Lapp-Nils、Lomjansguten、Hjort-Anders Olsson)

また、現代の偉大な演奏家たちで、最近亡くなった人たちもいる。伝統音楽に人生をささげ貢献してきた演奏家たちだ。

(Pål-Olle、Pers Hans Olsson、Björn Ståbi、Ole Hjorth)

そして、今も生きていて、演奏したり教えたりしている演奏家たちもいる。

今は、コースに通ったり、サークル(コミュニティ)に入ったり、国民高等学校(folkhögskola)に通うことで、専門的なレパートリーを持つ演奏家たちから、曲を教わることができる。

スペルマンス・ステンマ(Spelmansstämmorna)

スペルマンス・ステンマは世界でもユニークなものだ。

夏の明るい夜の間中、偉大な演奏家も、アマチュアも同じように演奏し、全ての年齢の、どんな人も歓迎される。

たいていは古い曲を演奏するが、新しい方法で演奏する時もあるし、ただその場の流れに任せることもある。

Zornmärket(ソーンメルケ※有名なコンテスト)に挑戦することもできる。その結果、Riksspelman(リークススペルマン※「国が認めた演奏家」というような称号)にもなれる。

(※ステンマ…伝統音楽のイベント。伝統音楽のイベント「stämma(ステンマ)」

(※Zornmärket…このZornというのは、前回出てきたAnders Zornのこと)

現代(Nutid)

現代では、映画、CM、MV(ミュージックビデオ)、ゲームなどで、スウェーデンの伝統音楽を耳にすることができる。

(※様々な例が流れる)

伝統音楽が、他の音楽の土台になっていることもある。

多くの人が、伝統音楽(伝統曲)に影響を受け、他のものに変化させたり、新しい方法で取り組んだり、発展させたりしてきた。

(※Djävulspolskanという曲が変化していく様子と、目を丸くするHjort Andersの像)

けれど、(変化させる前の)スウェーデンの伝統的な音楽自体に、多くの人を惹きつける自然体なシンプルさが備わっているのだ。

まとめ

(※ここの部分はいらないと思いますが、一応載せます)

Fint(美しい)

多くの人が、スウェーデンの伝統音楽の中で有名な曲、リズムのとり方、表現などに聞きおぼえがあるというのは、とても美しいことだ。

Kul(楽しい、良い、おもしろい)

たくさんの伝統曲が今も残っていて、口頭伝承で何百年も曲が伝えられるのはおもしろい。曲は不滅だ。

Coolt(カッコいい)

自国の伝統音楽からインスピレーションを受けて新しい音楽を生み出したり、伝統曲を新しい方法で演奏するのはカッコいい。

(おわり)

最後の方で名前が出てきた演奏家

動画の内容はここで終わりなのですが、「活躍した演奏家たち(Idolerna)」の部分で名前が挙げられていた演奏家を、こちらにまとめてみます。

生まれた順で、()内は生没年と出身地(曲のレパートリーの地域)です。

昔の演奏家として名前が挙がっていた人たち

  • Lapp-Nils(1804-1870、イェムトランド地方Hallen)
  • Lomjansguten(1816-1875、ヴェルムランド地方Gräsmark)
  • Hultkläppen(1834-1898、ヘルシングランド地方Bergsjö)
  • Hjort Anders Olsson(1865-1952、ダーラナ地方Bingsjö→ウップランド地方へ引っ越す)

その少し後の時代の演奏家たち

  • Pål-Olle(1915-1987、ダーラナ地方Östbjörka)
  • Ole Hjorth(1930-2021、ウップランド地方Viksta)
  • Björn Ståbi(1940-2020、ストックホルムのSolna出身だが、ダーラナ地方やヘルシングランド地方などのレパートリーを持つ)
  • Pers Hans Olsson(1942-2020、ダーラナ地方Östbjörka)

こうして名前を挙げてくれると、調べるきっかけになるので良いですね。

この演奏家たちについて、一応関連する過去記事のリンクを貼っていきます。

・Hjort Andersに関する記事

Hjort Andersについて

ウップランド地方の演奏家たち②(Hjort Anders、August Bohlin)

・Lapp-Nils(イェムトランド地方音楽紹介の記事で少しふれました)

それぞれの地方の伝統音楽の特徴(2)

・Hultkläppen(ヘルシングランド地方の音楽紹介の記事で、曲だけ紹介しました)

それぞれの地方の伝統音楽の特徴(4)

・Ole Hjorth(Oleの父親のBror Hjorthのアトリエで開かれた「Oleをしのぶコンサート」の記事です。長く続くので①だけ)

Konsert till Ole Hjorths minne(Bror Hjorths Hus, 2022)の和訳①

こんな感じですかね。

全部読まなくて全然大丈夫ですからね。何か参考になるものがあればどうぞ、という感じです。

私はけっこう調べるのが好きみたいなので良いのですが、こういう情報を全部覚えようとしなくて全然平気ですので。

曲名や演奏家の名前とか知らなくても、曲を弾くことはできますからね。

(教える側は知っておいた方が良いと思いますが)


という感じで、動画の内容紹介が終わりました。

私もこの動画、何回か見たのですが、最初の方はインパクトが強かったのですが後半はあまり記憶になく、こうしてまとめてみることで、勉強になりました。

動画の内容自体は、もしかしたら人によっては「え、そうかな?」と疑問に思ったり、反論したくなる内容もあるかもしれません。

色々なことについて、色々な人が、諸説唱えている音楽ですので。

私はそれがおもしろいと思っていますが。

この動画も、誰かが一生懸命作ってくれたものなので、ありがたく参考にさせていただいています。見るのもとてもおもしろかったです。

今回出てきた演奏家についても、また今後調べてみたいと思います。