今日から9月ですね。
今回は、スウェーデンの南の方の伝統音楽について調べていた時に知ったことを2つ、まとめて書いていきたいと思います。
①Engelskaについてと、②Degebergastämmanについてです。
①Engelska(エンゲルスカ)
スモーランド地方やスコーネ地方の演奏を聞いていると、「Engelska」(エンゲルスカ)という曲が出てくるのですが、これは「ダンスの種類」であり「曲の種類」です。
私は、実はエンゲルスカは弾いたことがありません。教わる機会も無かったので、どういうダンス/曲なのか全然わかっていないんですね。名前だけは聞いていましたが。
なので、調べたことをまとめました。
(以下、Wikipediaに載っていた情報です)
「イングランドのカントリーダンスから来ていることから、Engelska(=English)と呼ばれている」
「Anglais、Tretur等、違う名前でも呼ばれている」
「3人もしくはそれ以上の人数で踊るダンス。Kadrilj(カドリーリ/カドリッリ/カドリーユ)とも似ていることがある」
「曲は2拍子または4拍子」
「スウェーデン北部の伝統音楽ではあまり演奏されていないが、スコーネ地方(Skåne)、ブレーキンゲ地方(Blekinge)、ハランド地方(Halland)、スモーランド地方(Småland)、ボーヒュースレーン地方(Bohuslän)、ヴェステルボッテン地方(Västerbotten)、フィンランドのエステルボッテン(Österbotten)では数多く記録されている」
「一般的に4小節もしくは8小節のパート2つで構成されており、長調が多い」
確かに、Folkwiki(フォルクウィキ。伝統音楽の楽譜などをたくさん載せてくれているサイト)の「Engelska」の項目の楽譜で見てみると、4小節か8小節の曲ばかりですね。
エンゲルスカが演奏される地域ということで、名前が挙げられていた地方を地図で印をつけてみました。基本的に南部の海沿いの地域なのかなと思います。海沿いの地域の方が、新しい文化が入ってきやすいので、その影響かなと思いました。
ただ、ヴェステルボッテン地方(Västerbotten)だけ離れていますね。また、フィンランドのエステルボッテンは地図に描いていませんが、ヴェステルボッテン地方からボスニア湾を挟んだ右側にあります。
エンゲルスカもおそらく様々なダンスがあると思うのですが、たとえばこのような感じでしょうか。3組のペアで踊っているものです↓
こちらは皆で踊っています↓
私があまり詳しくないので深く掘り下げられませんが、なんとなくこんな感じですね。
曲は、かわいい感じのものが多いのかな?と思いました。
②Degebergastämman(デーゲベリヤステンマン)
「Degebergastämman」(デーゲベリヤ・ステンマン)というのは、スコーネ地方のDegebergaで6月に開催されているStämma(ステンマ)です。
※Stämma(ステンマ)というのは、伝統音楽やダンスのイベントです。詳しくは→伝統音楽のイベント「stämma(ステンマ)」
動画がいくつかあったのですが、こんな感じだそうです↓こちらは、ステンマの始まりの合図として皆で歩いている(歩きながら演奏している)場面から、オープニングの挨拶(恒例の角笛の演奏)、Allspel(アッルシュペール=皆で演奏すること)です。楽しそうですね。
(動画のオープニングでは、「皆さんようこそ、誰でも歓迎です」「皆さんに1つ、お願いしたいのは、ぜひ来年もまた来てください。できれば友達も連れて。そうすればこのステンマの伝統をずっと続けていけますので」と言っています)
こういう動画を見ていると、それだけでも、その地方の曲を覚えやすくなるような気がします。
私はこちらのステンマのことは知らなくて(というかウップランド地方以外のステンマは、かなり有名なもの3つくらいしか知らないので)、今回たまたま知って「へえ~」と思いました。
実は最近聞いていたCD(色々な演奏家の演奏が入っているコンピレーションアルバム)がこの名前だったのですが、よく考えたらこのCD、南の方の曲を集めたもので、調べてみたらこちらのステンマ関係で販売されているCDだったんですね。
(写真がぼけていますが)
スウェーデン各地のステンマについても、なんとなく名前を知っているだけでもおもしろいかなと思っているので(話題に出た時に「あ、あのステンマだ」と思えたりするので)、簡単にですがご紹介してみました。
・DegebergastämmanのHP→https://www.degebergastamman.se/start/
という感じで、今回はEngelskaについてと、Degebergastämmanについて簡単にご紹介しました。
今日は月曜日、一週間の始まりですが、どうぞ良い一日をお過ごしください。