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När jag dansar med min lilla brudについて

/ スウェーデンの民族楽器「ニッケルハルパ」奏者

ウップランド地方に伝わっている曲の一つに、「När jag dansar med min lilla brud(私が私のかわいい花嫁と踊る時)」という曲(歌)があります。

短い曲ですが、私も好きな曲の一つです。

この曲について今日は書きます。

ポルスカ/歌

この曲はポルスカです。歌詞もついています。

このような感じの曲です↓G-dur(Gメジャー)の曲です。

ごく一般的な、AパートとBパートで構成されている曲です。

歌う時には、弾く時よりもBパートの長さが半分(繰り返しなし)になります。

(もしくは、弾く時にはBパートを4回繰り返して、歌の時には2回、という言い方もできるかもしれません)

短めの曲なのですが、Bパートの音の入れ方が人によって違うので、おもしろいです。

August Bohlin伝承のポルスカ/歌

この曲は、以前ブログでも少しご紹介したAugust Bohlin(1877-1949、アウグスト・ボリーン)が伝承した曲です。

August Bohlinについて

GubbskivanというCDの解説によれば、「1910年頃にAugust Bohlinがこの曲を演奏した時の録音が残っている」とのことです。

また、この録音のBohlin本人の演奏は「かなり(テンポが)速い」というのも聞いたことがあります。

実は私も留学先の図書室でこの録音(CDになっている)を探して聴いたのですが、なぜか内容を全然覚えていません。録音が古いので、雑音がすごかったのかもしれないし、その頃ちょうど図書室のヘッドホンが片方壊れていたので、あまり聴こえなかったのかもしれません。「確かにテンポが速い」と思ったことと、CDのデザインがすごく素敵だった、ということだけ記憶にあります。

歌詞

この曲には歌詞がついており、曲名の「När jag dansar med min lilla brud」というのも歌詞の冒頭部からきています(冒頭部を少し変えたものです)。

歌詞はこちらです。3番まであります。

(ll: :llはリピートです。また、それぞれのパートの途中部分は余分にスペースをとっています)

1.ll: När jag dansar med min lilla vän då får dom andra ont i magen :ll

ll: Då säger dom att vad skall du med den, som har en annan uti hågen :ll

2.ll: Hjärta mitt det dunkar uti meg allderes som stekta munkar :ll

ll: å bena mina dom vill spring iväg i samma takt som hjärta dunkar :ll

3.ll: Å inte vet jag vad dom ville med meg, men nog så vet jag vad dom glunkar :ll

ll: att kärleken står imellan deg å meg som vattne uti gistna bunkar :ll

(歌詞はCD「Örsprång」より)

私が日本語に訳したものが以下になります。

私には馴染みの無い言葉もたくさんあるので、細かい意味や解釈が違っていましたらすみません。また、意味が通じるように意訳してしまっていますが、曲の雰囲気だけでも、ふわっと読んで感じていただけたらと思います。

1.私が私のかわいい恋人と踊る時、他の人達のお腹が痛くなる。

その人達は言う。「他の奴に気がある恋人なんて、どうするつもりだ」と。

2.(踊っていると)私の心臓がばくばくする。まるで揚げられたドーナッツのように。

そして私の足はどこかへ走り去ろうとする。心臓の鼓動と同じテンポで。

3.私はそれら(=足と心臓)が私をどうしたいのかはわからない。が、それらが私にこっそりと伝えていることが何なのかはわかる。

それは、ちょうど穴のあいたボウルから漏れ出る水のように、あなたと私の間には愛があるということだ。

(訳:峰村茜)

※曲の最後の「あなた」というのは一緒に踊っている恋人(花嫁)のことです。また、曲名では「花嫁(brud)」、歌詞では「恋人(vän=親しい友達)」となっています。

韻を踏んでいる

一見意味がよくわからない部分もあるかもしれませんが、それは韻を踏む歌詞になっているからだと思います。

例えば以下の部分が韻を踏んでいます。

・1番各パート終わり部分の「お腹(magen)」「気がある(関心=hågen)」

・2番各パート終わりの「ドーナッツ(munkar)」「(心臓が)ばくばくする/鼓動する(dunkar)」と3番各パート終わりの「こっそり伝える(glunkar)」「ボウル(bunkar)」

また、「vän」と「den」(と「magen」「hågen」)、「meg」と「iväg」などもそうかもしれませんし、他にもあるかもしれません。

歌が入っている音源はこちらです。歌詞が微妙に違いますが、基本的には上記のものと同じです。意味もほとんど変わりません。

最初にニッケルハルパで演奏していて、1:06くらいから転調して歌が入ります。

歌で聴くと、韻を踏んでいることによる効果がわかりやすいように思います。

また、歌詞だけ見るとメロディとどう結びつくのかわからない部分がありますが、歌で聴くとちゃんとメロディの中にこの歌詞が入りきるんだな、と感じます。

上に少し引用しました、Gubbskivanの音源ですとこちらです↓

曲については以上です。

お読みいただき、ありがとうございました。


参照:CD「Gubbskivan」の解説、CD「Örsprång」の解説の歌詞

歌詞を訳した際に調べた言葉(https://www.synonymer.se/より。スウェーデン語ースウェーデン語)

・hågen:sinne, tanke, lust, intresse

・glunkar:i hemlighet tala om, viska

・gistna:bli otät

・bunkar:skål, fat