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Orsa spelmän (Boda, 2020)のコンサート和訳④

/ ニッケルハルパ奏者

Orsa spelmänのコンサートの和訳④です。

①~③はこちら↓

Orsa spelmän (Boda, 2020)のコンサート和訳①

Orsa spelmän (Boda, 2020)のコンサート和訳②

Orsa spelmän (Boda, 2020)のコンサート和訳③

動画

前回の続きから(31:08~)の再生です。

Olle:…ちょっと不思議な(魔法的な。trolsk)空気になってきましたね…。

…という感じで次の曲につなげていきたいと思います。

次は、Benny Anderssonの曲で、私たちのお気に入りの曲とも言えます。

録音した時の話ですが。

Leif:スタジオでしたね。

…「コントロールルーム」!(Olleと声を合わせて、思い出したかのように言う)

ありましたね。

Perra:ベテランの素晴らしい音響スタッフがいましたね、Michael B. Tretow(ミーカエル・べー・トレートウ)という。

彼のリードのもとで、あのCDをレコーディングできたことは本当に楽しい経験でした。

Polar Studion(ポラール・ストゥーディオン※スタジオの名前)で。

彼は本当にインスピレーションの塊(アイディアマン、クリエイター)でした。

私たちが演奏している間、彼がコントロールルームのイスの上でジャンプしていたのをよく覚えています。

その状態でミックスができるのかな?と当時は思ったものです(笑)

(皆で笑う)

彼は、伝統音楽を聴くのをおもしろく感じたようです。

で、次の曲を演奏した時のことも覚えています。

私たちはとても疲れていて、(演奏した後一度コントロールルームに出たら)録音ブースに再び入る気力が出ず、「コントロールルームにもう少しいても良いか?」と訊ねて、実際そうしたのです。

「Kontrolskan」ですね(笑)(※ダジャレ。「コントロルkontroll」と次の曲のタイトル(トロルスカンTrolskan)とをかけている)

Olle:次の曲は「Trolskan(トロルスカン)」です。

※参考:Michael B. Tretow(Wikipediaスウェーデン語)→彼はABBAの音響なども務めていたそうです。また、音響だけでなく、自身もミュージシャンだったみたいです。

⑨(32:37~)”Trolskan” av Benny Andersson(「トロルスカン」ベニー・アンダーション作曲)

(※配信コンサートのチャンネルの表記だと「l(エル)」が1つ多い(Trollskan)のですが、たぶん「l」1つの表記だと思うので、Trolskanで書いておきます)

(35:06~)

(「良いね(kul)」と皆で言い合う)

Perra:ときどきこの曲を弾くと良い(おもしろい/楽しい)ですね。そう思いませんか?

(Petherらが頷く)

Olle:(Perraに次の曲を指し示しながら)次は笛に持ち替える番じゃない?

Perra:そうでした。

次は再びLeif Görasの曲です。

Leif:次の曲はskänklåt(フェンクロート)です。

…確か、父への。

(他の3人が「そうなんだ!Göras Andersへの」とリアクションする)

Perra:では、私もきちんと吹かなきゃいけませんね。

⑩(35:34~)”Skänklåt (till far, Göras Anders)” av Leif Göras(「父へのフェンクロート」レイフ・ヨーラス作曲)

(38:11~)

Olle:(次の曲の地域は)Ore(オーレ※ダーラナ地方の地名)です。

ここはちょっと特別な場所ですね。

Östbjörkaに住んでいる人にとっても、私たちOrsaの人にとっても。

Oreの伝統曲というのは。

Orsaに住んでいる私たちはOreの曲をたくさん演奏しています。

そして(あなたたちもそうだと)知っています。

Leif:ええ、ÖstbjörkaにはPål Olle(ポール・オッレ※演奏家)がいましたが、彼の姉妹(※姉か妹)はOreの演奏家Anton Rosén(アントン・ロセーン)と結婚しましたからね。

(他の3人が「ああ、そうか」とリアクションしている)

ですので、彼らはよく連絡を取り合っていて、一緒に演奏していたみたいです。

AntonはRättvik(レットヴィーク※ダーラナ地方の地名)の曲を気に入っていて、Pål OlleはOreの曲を気に入っていましたから(※お互いに相手のレパートリーを気に入っていたので)、曲をシェアし合っていたそうです。

そういった方法で、私たちÖstbjörkaで演奏している人たちはOreの曲も本当にたくさん弾いています。

Perra:Oreにはかつて偉大な演奏家がいました。

ダーラナ地方のあらゆる演奏家の中で最も優れていると思われた演奏家、それがTimas Hans(ティーマス・ハンス)です。

彼は、Gesunda(イエスンダ※ダーラナ地方の地名)で行われた、Zorn(ソーン※ソーンメルケという演奏家のコンテスト)の一番最初の、stämma(ステンマ※伝統音楽やダンスのイベント)での演奏家コンテストで、優勝しました。

Olle:そしておもしろいことに、Petherが教えてくれたのが、PetherあなたもOreの曲を演奏しようと選んでいるそうですね。

私たちでも、もともとOreのポルスカを演奏しようと思ってはいましたので、お互いに順番に曲を弾きあうというのはどうでしょうか。

(Petherをはじめ皆頷く)

あなた(Pether)が弾くのが「Syteretten(システルエッタン、システルポルスカの1番)」ですね。

(Pether頷く)

続いて私たちが、「94」と呼んでいる曲を演奏します。この曲は本来の名前は…

Perra:「Klimpen(クリンペン)」と呼ばれていますよ。

Olle:そうだ、「Klimpen」だ。

この曲は、Timas Hans自身が作った曲だそうですね。

⑪(39:50~)Systerettan Orepolska & “Klimpen” av Timas Hans(オーレポルスカのシステルエッタン(システルポルスカ1番)&「クリンペン」ティーマス・ハンス作曲)

(続きは明日)


この人たちの演奏を見て(聴いて)いると、ベテラン達だなあという感じがすごくします。

落ち着いていて、安心して見られます。

明日の部分もお楽しみに。

お読みいただき、ありがとうございました。