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「Olov Johansson ソロコンサート」(2021)の日本語訳③

/ ニッケルハルパ奏者

今回も「Olov Johansson ソロコンサート」(2021)の日本語訳③です。

①と②はこちら↓

「Olov Johansson ソロコンサート 」(2021)の日本語訳①

「Olov Johansson ソロコンサート」(2021)の日本語訳②

動画

前回の続きから(22:48~)再生します。

(前回の曲目)

③「Rory Dall’s Port」&「Masbopolkett efter Eric Sahlström」

④「Fritz Widlund」 av Olov Johansson

(22:48~)

この楽器を弾くのは本当に楽しいです。

ですので、もうちょっと(この楽器で)続けます。

次に演奏するのはポルスカです。

ポルスカの中でも「8分音符ポルスカ(Åttondelspolska)」で、跳躍の多いダンス、1800年代頃にここウップランド地方でよく踊られていた「ボンドポルスカ(Bondpolska)」と呼ばれるダンスの曲です。

Svedmark(スヴェードマルク)という演奏家が伝えた曲です。

「彼はダンスの(伴奏の)演奏家として、最も素晴らしいリズム感を持っていた人だ」と言われているそうです。何かの文書で読みました。

※参考:8分音符ポルスカについて→16-delspolska、8-delspolska、Triolpolskaについて(その1)リズムによる分類/ダンスの分類の違いと、それぞれの解説

※参考:ボンドポルスカについて→Bondpolska(ボンドポルスカ)の紹介

⑤(23:23~)「Polska efter Svedmark(スヴェードマルク伝承のポルスカ)」

(25:47~)

シルベルバスハルパで、さらにもう1曲ポルスカを演奏したいと思います。

この曲は、コロナ禍の、私たちが今直面している「私たちの人生の中でも特におかしな時期」の中で作った曲です。

…私は、人生の中でこんなに長く、「自分の家に住んでいた」のは初めてです(笑い)

この2年間はとてもたくさん家にいましたから。

少なくとも大人になってからは初めてです。

私は1990年代の初め頃から、各地に旅をして演奏のツアーをしていました。

今現在(※2021年5月)は、フルタイムで家にいます。

その間に、このポルスカを作りました。

作ったのがちょうど「アドベント」の時期(※11月終わり頃からクリスマスまでの約1か月間)でしたので、この曲を「Adventspolska(アドベントのポルスカ)」と名付けました。

アドベントというのは、「待つ」という意味があります。(※アドベントは、キリストの降誕を待ち望む期間)

今、私たちはちょうどこの(コロナにまつわる)すべてのことが、終わることを「待って」います。

⑥(26:59~)「Adventspolska(アドヴェントのポルスカ)」 av Olov Johansson

(30:14~)

ではここで、楽器を持ち替えます。

「3列のクロマチックタイプのニッケルハルパ」と一般的に呼ばれている楽器へ。

「クロマチック」というのは、この楽器に限らずコントラバスハルパがすでにそうなのですが、「キーが3列」というのはこの楽器の特徴になります。

これはAugust Bohlin(アウグスト・ボリーン)が開発したモデルです。1900年代の初め頃、…1920か1930年代の頃かと思いますが。

そしてEric Sahlström(エリック・サールストルム)がこのモデルを「育てて」、このモデルの楽器を製作し、演奏し始め、この楽器で素晴らしい曲を作りました。

(ニッケルハルパを持つ)

その後、ニッケルハルパのブームがスウェーデン全体に訪れました。Eric SahlströmやCeylon Wallin(セイロン・ヴァリーン)やその他たくさんの、よく知られた演奏家たちとともに。

スウェーデン各地でニッケルハルパが製作されました。

私の場合は、おじ(母の兄弟)がまずニッケルハルパに興味を示し、楽器を購入しました。

私がニッケルハルパを初めて弾いたのは、その楽器を試しに弾かせてもらった時です。13~14歳の頃です。

私たちがおじさんの楽器を試奏した後、今度は私の母が、家族の知り合いからニッケルハルパを購入しました。

私はその楽器(母が購入した楽器)を弾き始めました。

そして間もなく、私はCurt Tallroth(クルトゥ・タルロート)という演奏家と出会いました。

彼はウップランド地方のよく知られる演奏家の1人で、フィドル(※ヴァイオリンのこと)と、ニッケルハルパと、クラリネットを演奏していました。

私は彼からたくさんの良いことを教わりました。

たとえばこの曲(これらの曲)。

次に演奏するのは2つのポルスカで、どちらもCurt Tallrothが作った曲になります。

彼はHarbo(ハールボー※地名)に住んでいました。

1曲目は「Kristinas brudpolska(クリスティーナの結婚式のポルスカ)」、Kristinaは彼の娘さんです。

Kristinaが結婚する時、彼女は父のCurtに「“涙をさそうようなスピーチ”をするのではなく、代わりに、曲を作ってほしい」と言ったそうです。

それで彼はこの曲を作りました。

2曲目の方も、Curtが作った曲なのですが、後から私がその曲を大好きになり、「Bästen(べステン)」と名付けられた曲です。

ベストは、「ä」のつづりのbästです。

(※bästは英語の「best」の意味で、「一番良い」ということです。曲の意味も「the best one」)

私たちは、この曲が彼の作った曲の中で「最も素晴らしいポルスカ(ベストポルスカ)」だと思いました。

⑦(32:46~)「Kristinas brudpolska」 av Curt Tallroth & (35:18~)「Bästen」 av Curt Tallroth

(37:25~)演奏後、チャットを見ていたスタッフの方が、「この2曲の名前はなんていうのか?とチャットで聞いている人がいるから、英語で答えてくれないか」と言って、Olovが英語で同じことを話しています。

英語部分の内容は上の訳と同じものになりますので、割愛します。

続きはまた明日訳します。


以上、「Olov Johansson ソロコンサート」(2021)の日本語訳③をお届けしました。

今回もとてもおもしろい内容でした。

訳すのは時間がかかって大変ですが、内容が頭に入ってくるのはとても楽しいです。

明日の部分も楽しみにしたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。