和訳の記事です。今回からはBodaで行われたOrsa spälmanのコンサートを訳していきます。
Orsa spelmän
Orsa spelmän(オッシャ・シュペールメン)は、「Orsaの演奏家たち」という意味のグループ名です。
OrsaはDalarna(ダーラナ地方)の地名で、地図ですとこの辺りです↓「ー」を何度か押していただくと、スウェーデン全体の中での位置がわかるかと思います。
演奏家のことをスウェーデン語で「spelman(シュペールマン)」と言いますが、複数形になると「spelmän(シュペールメン)」になります。
このOrsa spelmänについて、コンサートの概要欄に書いてあることを抜粋して(ほぼ引用して)書いてみますね。
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Orsa spelmänは伝統音楽のグループです。1987年にBenny Andersson(ベニー・アンダーション※ミュージシャン。ABBAの人)と、彼のアルバム「Klinga mina klockor」で共演したことにより、脚光を浴びました。彼らは今でも、Benny Anderssonオーケストラにフィドル奏者が混じるかたちで、共演しています。
しかしもともと、Orsa spelmänの面々は70年代はじめ頃から、Orsaの伝統曲を演奏してきました。
メンバーのLeif Göras(レイフ・ヨーラス)は、彼の出身地であり、Orsaで音楽学校の校長などを務めて30年過ごした後に再び舞い戻った地でもある、Östbjörka(ウストビョルカ)の曲も演奏しています。
Perra Moraeus(ペッラ・モレウス)はOrsaで、フィドルと木管楽器の先生をしています。
Olle Moraeus(オッレ・モレウス)はMora(モーラ※地名)などでフィドルの先生を務めたのち、Leifが定年退職した後、同じOrsaの音楽学校で校長を務めていました。
Pether Olsson(ペーテル・オールソン)はJämtland(イェムトランド地方)の演奏家ですが、約10年前のクリスマスツアーで共演して以来、Orsa spelmänに加わって演奏しています。自身のダンスバンドで長年にわたってアコーディオンを演奏してきました。今は家のリノベーションの会社を経営しています。
メンバーは以上の4人、Olle Moraeus、Perra Moraeus、Leif Göras、Pether Olssonです。たまにKalle Moraeusも参加します。
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Moraeusという名字の人たち、OlleとPerra(Per-Erik)とKalleは兄弟みたいです。
概要欄から察するに、Orsaの曲を中心に、ÖstbjörkaやJämtlandの曲も少しずつ聴ける、そんなコンサートになるかなという気がします。また、フィドル以外の楽器も少し出てきます。
主催はBoda Hembygdsföreningです。
2020年でコロナ禍なので、イベントなどが全部中止になった時期です。このコンサートも無観客で、配信だけが行われました。
複数の演奏家のコンサートの時は、同時に何人かが話したりするので、和訳で反映しきれない部分もあると思いますが(ちょっと端折ってしまうと思いますが)、できる範囲でやっていきたいと思います。
では、早速見ていきたいと思います。
動画
※は私の注釈です。
ちなみに、動画の左奥(アコーディオン)がPether(ペーテル)、左手前がOlle(オッレ)、右奥がLeif(レイフ)、右手前(たまに木管楽器)がPerra(ペッラ)です。
Gunnar(最初の挨拶のおじさん):Boda Hembygdsföreningによる、「Boda Live」へようこそ。
今はちょうどフェスティバル・ウィークの真っ最中で、5つのコンサートを行いました。
今日は金曜日で、本来であればBoda stämma(ボーダ・ステンマ※伝統音楽のお祭りのようなイベント)が小屋(木造の建物)で行われるはずでした。屋内外でのダンスなど、この敷地全体が演奏家たちとお客さんたちでいっぱいになるはずでした。
舞台では、18時と23時にコンサートが開かれる、そんな夜になるはずでした。
しかし今年はそうではありません。お客さんはおらず、ステンマは開催されません(中止になりました)。
しかし、今夜22時には「Orsa spelmän」によるデジタルでのコンサートが開かれますので、皆さまにもご覧いただけます。
Boda Liveへようこそ。
①(0:47~)Gånglåt efter Göras Anders(ヨーラス・アンダーシュ伝承のゴングロート), Östbjörka
(2:50~)
(皆で「Ja」と言ったり笑ったりしている)
Olle(左手前の人):Leif、今演奏したのは何の曲ですか?話してください、あなたがよく知っているので。
Leif(右奥の人):今演奏した曲はÖstbjörkaで伝わるgånglåt(ゴングロート※歩く時の曲)で、私が父のGöras Anders(ヨーラス・アンダーシュ)から教わった曲です。
このgånglåtは、かつて若者たちがダンスをしに、村を通り抜けてダンス会場へ行く時に演奏されていた曲だそうです。
Olle:「トゥッサ」から始めたのですよね。
Leif:ええ、これは屋敷の名前で、彼ら(若者たち/演奏家)は小屋があるその屋敷で(演奏を/ダンスを)始めたものですから。トゥッサと呼ばれている屋敷で。その屋敷で始められたものだそうです。これが、名前に関することですね。
(※始めたのがダンスなのか演奏なのかわからなかったのと、トゥッサのつづりが、調べてもわかりませんでした。すみません)
Olle:では、Östbjörkaの曲でした。
次はちょっとOrsaの曲を演奏したいと思います。
Perra:そうですね。私たちはOrsaで生まれましたからね、少なくとも私とあなた(Olle)は。
Olle:「Polska efter Bleckå Anders(ブレッコ・アンダーシュ伝承のポルスカ)」、私たちが「Blicks 3:an(ブリックス・トレーアン。ブリックの3番)」と呼んでいる曲です。
Perra:Bleckå Andersは、私たちの祖父(父方の祖父)の、おじ(母の兄弟)です(笑)
なので私たちはぜひ演奏しなくちゃいけませんね。
②(3:50~)”Blickus 3:an”, Polska efter Bleckå Anders(「ブリックス・トレーアン」ブレッコ・アンダーシュ伝承のポルスカ), Orsa
(続きはまた明日)
演奏者がおじさん何人かの場合のMCは、訳すのが大変そうだなと思っていますが(笑)(皆が同時にしゃべったり、なまりがあったり、独特の言い回しがあったりする時があるので)、できる範囲でやっていければと思っています。
演奏は素晴らしいので、訳す過程で演奏だけでも何度も聴けたらすごく良いな、と思っています。
楽しみです。
明日以降の部分もどうぞお楽しみに。
お読みいただき、ありがとうございました。