前回こちらの記事で少し紹介しましたが、
和訳したコンサートまとめ③「Torbjörn Näsbom & Josefina Paulson」
ニッケルハルパ奏者Torbjörn Näsbomのソロアルバムが出ているみたいなので、あらためてご紹介したいと思います。
Torbjörn Näsbom(トルビョン・ネースボム)
Torbjörnはスウェーデンでも非常に有名なニッケルハルパ奏者です。
演奏が素晴らしいのはもちろんですが、トリビア的なことを言えば、彼は長い弓を使っていることで有名です。そして、立って演奏する時には長い弓がストラップに当たってしまうので、ストラップにフック船長のようなフックを使用しています。
こういうやつ↓
そんなTorbjörnですが、普段は座ってストラップ無しで弾いていることが多いです。
座って弾く時には、たいていは右足に楽器を乗せる人が多い(気がする)のですが、Torbjörnは「左足に乗せた方が弾きやすい」と気づいて以来、左足に乗せているそうです。
楽器はちょっと大きめで重めで、その分よく響くらしいです(留学した時のクラスメイトが弾いた感想)。
話はそれますが、弓の長さと言えばOlov Johanssonの弓もかなり長いです。Olovは身長が高いので弓が長い感じが全然しませんが、かなりの長さです。Torbjörnとどちらが長いのかは私にはわかりませんが。
Torbjörnと言えば、オーケストラでヴァイオリンを演奏していたこともあるみたいで(←私の勘違いでなければ)、そちらの腕前も素晴らしかったそうです。ニッケルハルパの演奏でも、クラシック音楽っぽい音使いでハモっていたり、ヴァイオリン的な演奏の仕方をする(ニッケルハルパで)ということでも有名です。
そういう意味では、Torbjörnのニッケルハルパの音や弾き方はちょっと特殊に感じる人もいるかもしれません。
クラシック曲の演奏など↓
一方で、先日のコンサートのMCの話を聞いていると、Eric SahlströmやViksta-Lasseなど、ウップランド地方の昔の演奏家たちの家にもよく行って一緒に演奏していたそうなので、そういった伝統も自分の中に持っている人なんだな、と思います。
コンサートのMCの和訳はこちら↓
Ericの話→「Torbjörn Näsbom & Josefina Paulson」のコンサートの日本語訳②
Viksta-Lasseの話→「Torbjörn Näsbom & Josefina Paulson」のコンサートの日本語訳⑥
私の留学先の先生だったSonia Sahlström(ソニア)はEricの娘さんですが、そのSoniaが言うには「私の中ではTorbjörnはいつまでも『小さい少年』のイメージのままなの」ということでした。
To be Tobbe
そんなTorbjörnですが、「To be Tobbe」というソロアルバムで出たみたいです。
リリース日はよくわかりませんが、少なくともSpotifyやYouTubeでは2023年6月くらいに公開になったもののようです。新しいです。
Torbjörn自身は今までにもアルバムなど出されていますが、私が知る限りでは、CD全部がソロ演奏のアルバムというのは、これが初めてではないかな、と思っています。違っていたらすみませんが。
そして、私もCDを手元に持っていないので推測ですが、このアルバムの収録曲はすべてTorbjörnが作った曲だと思います。
ソロで全部がオリジナル曲だから「To be Tobbe」なのかな、と(TobbeはTorbjörnの愛称みたいです)。
以前も書きましたが、JosefinaとJosefinaの旦那さんのレーベル(スタジオ)から出ているCDみたいです。
↑たとえばこの曲「Thyskens vals(ティスク(という人)の40歳の誕生日のワルツ)」は、別の動画でTorbjörnがソロで演奏していた曲ですが、そちらの動画の方は画像や音質があまり良くない(でも曲や演奏は素晴らしい)ということで、もったいない感じでしたので、こうしてCDになると嬉しいです。(画質が悪くない演奏動画もFacebookなどにはありますが)
その動画↓
他にも色々ありますが、たとえば「Spelglädjen(演奏の喜び)」↓
この曲はJosefinaとのデュオのCDで演奏していますが、メロディの音がどちらなのかわからない所があったので、ソロで演奏してくれるとすごくありがたいです。
「Efter branden(火事の後で)」↓
「Tack till mor och far(母と父への感謝)」↓
また、前回の記事であげたようなTorbjörnの有名曲(定番曲)もあります。「Vatten」や「Hommage till en spelman」など。Vatten↓
ジャケットの写真やデザインも素敵ですね。凍った湖の上を歩いているのが、Vattenの曲のイメージなどとも重なってとてもきれいです。
他にも色々な曲が収録されていますので、ぜひ、聴いてみてください。
以上、Torbjörn Näsbomのアルバム「To be Tobbe」についてご紹介しました。
お読みいただき、ありがとうございました。