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技術の上達より耳が肥える方が先

/ スウェーデンの民族楽器「ニッケルハルパ」奏者

(写真は当時の私のノートです。先生が英語で話した時は英語、スウェーデン語の時はスウェーデン語、書くのが面倒くさい時はところどころ日本語で書いていました。綴りも文法も適当です)

私が普段からお話ししていることなのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、留学先で先生たちに頻繁に言われたのが「演奏技術の上達よりも耳が肥える方が必ず先」ということです。

この順番が覆ることはなく、耳で聞き取れるからこそ自分の課題がわかり、上達していくそうです。つまり聴くのが大事だということ。

また裏を返せば、「上達していないと感じる時期」=「(技術が上達していないというよりも)耳が肥えてきている時期、耳の成長が著しい時期」ということです。そのギャップが大きければ大きいほど本人にとっては辛く感じられるかもしれませんが、それはその分だけ伸びしろがあるということです

あとよくあるのが「なんか前より調子が悪い」という感覚です。これもあてにならない感覚だそうで、自分では「前より調子が悪い」と思っていても、傍から聴いたらそうでもなかったりするそうです。前と変わらないレベルか、むしろ良くなっている時もよくあるのだ、と聞きました。


私自身、留学先で自分が下手で下手でしょうがなく思えた時期がありました。特に留学後半の3か月間くらいです。誰かに何かを言われた訳では全くなかったし、むしろ誰かに褒められてもその言葉を受けとめきれなくて、とにかく自信が無くて仕方ありませんでした。留学が終わってしまう焦りも大きかったです。

その焦りはある日突然消えた訳ではなくて、焦りを感じながらも弾き続けていたら少しずつ不安な気持ちが減っていった感じです。完全に消えることはありません。だからこそ、色々な事情で弾きたくても弾けない人の気持ちに少しは寄り添えるかもしれない、と思ってみたりします。

自信を失くしたり、弾くのが楽しくなくなってしまうのはとても残念です。でももしそうなってしまったらそれはそれで仕方がないので、無理にポジティブに考えようとしないのも一つの方法です。

ただ、そういう時は「今はただ耳が肥えている段階なんだ」というのを忘れないようにしようと私は思っています。「そう思い込もうよ!」という精神論ではなくて、実際にこれが事実だと思うので。


スウェーデン語を勉強し始めて今年で10年目になりますが、語学も同じだと思います。言い回しも発音も、聞き取れたらどんどん真似できる。聞き取れるようになるまでが大変。というか、単純に時差があります。努力し始めてから実際に効果を感じるまで。


そして先生たちが決まって最後に言うのは、「諦めないで。踏み出し続けるんだ!」です。

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