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理想と現実のギャップに苦しんでいた時に何が起きていたのか?

/ スウェーデンの民族楽器「ニッケルハルパ」奏者

「理想の音を思い描くことは大切だよ」と何度も言われて、理想の音を考えるうちに自分の音がものすごく下手に思えて苦しくなっていた時がありました。その頃の自分の気持ちについて、分析してみました。

あの時何が起こっていたかといえば、

・理想の音を出発点として自分の音のダメなところを見る

ということを脳内で繰り返していました。

そうすると自分の音のダメな部分ばかりを見ることになります。心は常に「足りない」と思っていますし、減点主義で自分の音を判断します。遥かに下の方にいる「自分の力量」に対して、もう一人の自分が上から見下ろして「お前はダメだな」と言っているようなイメージです。そんな自分に今の自分の点数をつけさせると、-80点くらいはつけてしまうでしょう。鬼ですね笑。

でも本当に大切なのは、

・自分の音を出発点として理想の音に近づけていく

という意識でした。

自分の現在の状態がスタートラインなので、「今いるところから始めよう」と楽に思えますし、加点方式です。理想の音に近づければ嬉しいし、近づくためにどうするかも考えますが、それができなくても+がゼロになるだけか-1とか2くらい。今の自分を10点としても、少なくとも-80点よりは90点も上ですから全然違います。


ただし、いずれにせよ理想の音を思い描くことはやっぱりとても大切です。理想の音や演奏が見つからないという人も、「こういう風に弾きたいな~」という演奏は必ずあると思います。それが理想の音です。いくつかあってOKですし、そのいくつかの内容が結構バラバラでもOKです。無理に絞る必要はありませんし、反対にただ一人の演奏だけが好き、というのももちろん良いです。そして最終的にそこに行きつくことが目的ではなく、そこを目指す過程でワクワクしたり、何かを学んだり、人の演奏を楽しく聴いたり自分も弾いたりして、人生を豊かにできることが一番大切だと私は思います。だっていくら目指しても、理想の人の100%のコピーにはなれませんから。そこに、その人の演奏の良さが出ると思うんです。

努力することは素晴らしいです。そうやって近づけば近づくほど、決定的に近づけない部分があって、それがそれぞれの個性になるのではないかなと思います。

あ、そもそも理想の音とは別に「その人らしい音」というのもあると思いますが、私は、その人が良いなと思う音の要素にはその人自身がもともと持っている要素が必ず表れていると思います。明るい音が好きな人は多分もともと明るい音を弾いているし、暗めの音が好きな人はもともと暗めの音を弾いている気がします。結局は人柄や個性ですね。おもしろいです。

そんな感じで、今日も個人レッスン頑張ります!

今日もお読みいただきありがとうございます!