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楽器を演奏する楽しみ5つ

/ ニッケルハルパ奏者

楽器を演奏するのって、とても楽しいですよね。

練習は大変に思える時もあるかもしれませんが、演奏することの楽しみを忘れずにいたいと思います。

今回は、私が思う「楽器を演奏する楽しみ」を5つ書きます。

①自分で音楽を奏でることができる

これは、誰もが思いつく楽器の楽しみの一つだと思います。

楽器を始めると、その楽器で自分の好きな音楽を奏でることができるようになります。

楽器だけではなく、歌もそうです。

その楽器で音を出す方法を知り、曲を覚えれば、自分なりにその音楽を演奏することができます。

もちろん、最初から思い通りには演奏できないかもしれません。

でも、「自分の身体を使って、楽器で音を出す」というのは、それ自体が素晴らしい体験です。

これは、他の人が演奏しているところを聴くのとは全然違います。

「人がやるのを見ている」のではなく、「自分がやる」ことが、楽しいのです。

②新しいことを学べる

何かの楽器に挑戦すると、たくさんの新しいことを学ぶことができます。

たとえばこのようなことです。

  • 楽器の構造
  • 音が出る仕組み
  • 楽器のさわり方、持ち方、音の出し方
  • 曲の背景
  • 音楽のこと(知らなかった音楽ジャンルのこと)
  • 演奏家のこと
  • 歴史や周辺知識など

これらのこと、あまり難しく考えたり、意識的に「学ぼう」と思わなくても、新しい楽器に挑戦するだけで、こういった情報が自然と少しずつ入ってくるようになります。

(全く入らないようにする方が難しいと思います)

私は中学生の時に吹奏楽部に入って、たまたまクラリネットを吹き始めましたが、楽器のことをよくわからないなりにも、「クラリネットはリード楽器で、リードというものを震わせて音を出すんだ」ということを知りましたし、運指も覚えました。

リードにもこだわって、厚さやメーカーを研究したこともありました。

最初はなんとなくのきっかけで始めた楽器でも、自分の知らないことに出会ったり、自分の知らない世界を知るのはおもしろく、「もっと知りたい」とか「もっと楽しみたい」という気持ちが出てきます。

③聞こえなかったものが聞こえるようになる

楽器を始めると、音楽の聴き方が変わります。

今まで何気なく聞こえていた音楽の、細かい音をより聴き分けることができるようになったり、それまでに聞こえていなかった音、音色の違いを聴くことができるようになります。

また、今まで興味のなかった音楽にも興味がわいたり、その良さに気がついたりします。

これは、世界がひっくり返るような体験です。

今まで当たり前だと思っていたこと(自分の耳に聞こえる音や、音楽への自分の価値観)が変わっていきます。

むしろ「どうして今までこういう風に聴けなかったんだろう?」とか、「どうして今までこの良さがわからなかったんだろう?」と思ったりします。

人の感性はどんどん変化するし、自分が好きだと思うものに関しては、その感性をどんどん磨いていけるのです。

④気持ちが落ち着く

楽器を演奏することには、リラックス効果があります。

楽器にふれているだけで、自分の気持ちが落ち着くことがよくあります。

忙しい時、落ち着かない時は、楽器や音楽にふれると、一瞬だけでも違う世界にいけるような気持ちになります。

考え事や心配事で頭がいっぱいな時、楽器演奏に集中すると、その間だけでも頭を空っぽにしたり、指や手を動かすことでストレス発散になります。

自分が演奏している音楽を、自分自身が一番に楽しむことで、演奏の楽しみ方はどこまでも広がります。

自分の出す音を自分が一番に楽しむように

⑤自分を知り、変えていくきっかけになる

楽器に挑戦して出会う自分の姿は、普段の自分の姿です。

楽器をやっている時に出てくる考え方の癖は、普段の自分の考え方の癖であり、楽器を通して出会う課題は、自分の人生の課題そのものです。

これは、楽器以外の趣味や仕事でも言えることです。

私自身は、楽器を通して知った自分の姿(主にネガティブな面)と向き合うことが、自分の考え方を変えるきっかけになってきたと感じています。

たとえば、

  • 他人と自分を比べてしまう
  • 優劣で人を判断してしまう
  • 常に緊張している
  • 完璧主義・理想主義
  • 「上手くやらなくちゃ」「上手くできなければやっている意味が無い」と考える

楽器をやっていて、こんな思いに駆られることがありました。

これは、私自身の普段の考え方の癖です。

こういった考え方を持ちながら楽器を続けるのはちょっと苦しいので、たとえば上の項目を、そのまま以下のように変えることができます。

  • 自分は自分のペースでやればいい
  • 優劣以外の尺度で人や自分の演奏を見る
  • リラックスして演奏する
  • 今の自分にOKを出す
  • 失敗から常に学ぶことができると知る、学びの楽しさを知る

日常生活では、自分の考え方の癖はあまりにも当たり前のものになっている(=それが事実だと思い込んでいる)ので、気づきにくいです。

楽器などの趣味は、「楽しむために自分の意志で新しく始める」ことが多いと思いますが、そこでも結局、人は普段の自分のパターンにはまってしまいます。

すると、「あれ?楽しむために心機一転で始めたはずなのに、またこのパターン?」となり、自分の考え方の癖により気づきやすくなるのです。

特に、「モチベーションが下がっている時」というのは、だいたい「自分の中でネガティブな思考の癖が働き始めている時」です。

そういう時の自分の思考を分析してみると、自分のことがよく見えてきます。

思考の癖は、いくらでも変えていけます。きっかけさえあれば。

楽器との付き合い方をきっかけとして、普段の自分の考え方の癖に気づくことで、その癖を変え、自分を変えていくことができます。


以上、楽器を演奏する楽しみを5つ書きました。

今回書いたもの以外にも、たくさんあります。

楽器を演奏する楽しみは人それぞれです。

お読みいただき、ありがとうございました。