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伝統音楽の良いところ5つ

/ ニッケルハルパ奏者

以前、伝統曲について思うことを書きました。

伝統曲が自分にくれるもの

今回は、別の視点からあらためて、私が思う「伝統音楽の良さ」を5つ、書きたいと思います。

ぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。

伝統音楽の良いところ①「素朴である」

スウェーデンや北欧の伝統音楽は、短いメロディを何回も繰り返して演奏します。

1曲を1周弾く分には、1分くらい。メロディ自体は短めです。

また、基本的には1~3人くらいで演奏し、メロディを主軸として、ちょっと即興的に弾くことが多いです。

(ジャズのように完全なアドリブタイムがあるわけではありませんが、その場の空気や相手によって雰囲気が変わるような感じです)

そんな伝統音楽を聴いていて私が思うのは、「素朴だな~」ということです。

シンプルで素朴な良さがあります。

楽器の音色がそのままポンッと聴こえてきて、そのまま突き抜けて終わる、みたいな感じです。

「何がどうなってこうなって…」という複雑でシリアスな音楽ももちろん私は大好きなのですが、伝統音楽のこの素朴さは、何ものにも代えがたいと私は思っています。

ただそこにある、それでOK、みたいな感じです。

伝統音楽の良いところ②「歴史がある」

伝統音楽は、誰かが演奏したり、記録してきたからこそ、現在も存在しています。

1つの曲の中に、演奏してきた人の歴史、時代背景、住んでいたところの風景、エピソードなど、小さな歴史(個人的な歴史)がつめこまれていると感じます。

多くの場合、そういった小さな歴史というのは言葉では伝わっておらず、「誰が演奏していたか」とか、簡単なエピソードが残っているくらいですが。

曲を演奏する人や記録する人がいなければ、その曲は消滅していたはずなので、「残っている(現在まで伝わっている)」ということは、「誰かが演奏していた(もしくは記録した)」ということです。

その曲を「良いな」と思ったり、その曲のことを考えてきた人達が過去にいた、ということです。

このことを想像するだけで、豊かな気持ちになれると私は感じます。

また、曲を聴いたり演奏したりすると、過去の知らない人ともつながっているような気持ちになります。

自分の部屋で伝統音楽を聴いていると、一瞬、ここが自分の部屋ではないような、スウェーデンに行ったかのような気持ちになれる、と感じています。

伝統音楽の良いところ③「安定感がある」

ダンスの音楽(や行進の音楽など)だから、というのもあるかもしれませんが、伝統音楽は独特のリズムにのったメロディがずっと続いていくので、聴いていて安定した気持ちになります。

起伏の激しいあやうい音楽も大好きですが、伝統音楽の、眠気を誘うくらいの安定感が良いなと思います。

あまり伝統音楽に聴き慣れないうちは、曲がどれも似たように聴こえてつまらないと思う人もいると思うのですが(その気持ちもすごくよくわかるのですが)、

慣れてくると、「似たようなパターンの曲を求める」ような気持ちにもなるなと感じます。

演奏家に関しても、1人の演奏家がだいたい同じような曲を、同じような雰囲気で演奏していることが多いのですが、それがその人の持ち味なので、むしろ「それが聴きたい」と思って聴くことが結構多いです。

(それは現代のどのジャンルの音楽でもそうかもしれません。「その人の音楽を聴きたい」と思って聴くことが多いですね)

伝統音楽の良いところ④「楽器の音色を楽しめる」

伝統音楽の演奏では、アコースティック楽器や歌などを使うことが多いので、楽器の音色がそのまま聴こえてきます。

曲もシンプルで素朴で、演奏人数もあまり大勢では演奏しないことが多いので、楽器1つ1つの音色が直に聴こえてくるというのが、とても豪華で贅沢だ、と私は思います。

人によっては「大勢で演奏する音楽の方が豪華で贅沢だ」と思うかもしれませんが。

私の場合は、「少人数で演奏される音楽」を、「近くで聴ける」というのが、とても豪華で贅沢なことのように思えます。

楽器の音色を楽しむことができる、というのも伝統音楽の良さだと感じます。

伝統音楽の良いところ⑤「新しさに対してオープン」

これは人によって解釈が分かれるかもしれませんが、私が伝統音楽にふれていて思うのは、「伝統音楽は常に変わっていく」ということと、「新しい曲がどんどん付け足されていく」ということです。

古い曲も、演奏する人に合わせて、曲の解釈や演奏のされ方が時代とともにどんどん変わっていきます。

また、伝統音楽の中には、名前が残っている誰かの「オリジナルの曲」というのもたくさんあります。

古い曲は変化しながら、新しい曲も生み出されながら、伝統音楽が残っていくのかなと思います。

私がここに書いているのは、スウェーデンや北欧の伝統音楽の話になるのですが、これらの伝統音楽は、「新しさに対して常にオープンである」と私は感じています。

もちろん、伝統音楽をやっている「人」の中にはオープンではない(ように見える)人もいるかもしれませんが、私は伝統音楽にはそういう一面(新しさに対してオープンな)があると思うし、そういう面を見続けたいなと思っています。


以上、伝統音楽の良いところ5つを書きました。

伝統音楽の良いところは他にもたくさんあるので、また別の機会に書きたいと思います。

一緒に載せている音源は、私が最近聴いているものです。

伝統音楽の(私が思うところの)良さが、少しでも伝わっていましたら嬉しいです。

お読みいただき、ありがとうございました。