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北欧の冬景色とポルスカ。Rydvall/Mjelvaの演奏動画

/ ニッケルハルパ奏者

CDで持っていたのでもともと知っていた曲なのですが、先日新しく公開されたMVをたまたま見て、印象的だったのでこちらの曲を。

CDが出たのは確か2019年ですが、MVは今月公開されたようです。

ハーディングフェーレはOlav Mjelva(オーラヴ・ミエルヴァ)、ニッケルハルパはErik Rydvall(エリック・リードヴァル)です。

色々な活動をそれぞれにしている奏者達ですが、この2人でも演奏していて、3部作となるCDが3枚(1枚ずつ順番に)出ています。ちょうど私の留学中に、最後のCDが出た時に知り合いのスウェーデン人の家で2人のCDリリースコンサートをするというので、クラス皆で聴きに行きました。

私はそこでおそらく誰かからノロウイルスをもらったようで、その後1週間かけてクラスのほぼ全員と学校の職員さんほぼ全員(コックさん以外)、遠方から出張で授業しに来ていた臨時の先生等にウイルスが蔓延し大変なことになるのですが、コンサート中はそんなこととはつゆ知らず。2人の演奏を初めて生で聴いたのでした。

この曲も、その時にも演奏されていたと思うしCDにも入っているのですが、あまり曲のイメージが湧いておらず(この曲はErikの作曲したポルスカです)、さらーっとしか聴いていませんでした。

でもMVを見て曲のイメージがぐっと身近になりました。

映像を見て思ったのは、まず「北欧の冬だ。とても寒そうだ」ということと、「よくこんな寒そうな状況で弾いているな」というのと、「素朴さが曲にとてもよく合っている」ということです。

雪が積もっていて誰もいない静かなところに、2人の音とリズムを取る足音だけが響いている(雪に吸い込まれる)感じです。

2人の演奏はとてもきれいで、きれいなだけだと物足りなく感じてしまうことも私はよくあるのですが、周りの風景の素朴さが2人の空気感を引き立てています。「きれいに弾いている」という印象から「誠実に弾いている」という印象へ変わりました。

曲や奏者への印象って自分の感じ方の問題なので、自分の感じ方が変われば変わります。

Erikの弾き方もどちらかというと私の中では先日書いたTorbjörnと同じ系列で、バッハやクラシックを弾いていたり、細かい音や変わった音などを取り入れながら技巧的に美しく弾く、という印象があります。こちらも、私が「真似したい」と思う奏者の系列というよりは、「その世界観と技術が素晴らしい奏者」という感じです。どちらも良いです。

本人もとてもいい人で、コンサートの後や、留学先の学校(私の留学先はErikにとっても母校なので)をたまたま訪ねてきた時に、一緒に弾いてくれたりしました。気さくで明るく、音楽が好きなのがよく伝わってきます。

(ちなみに私はハーディングフェーレは一切やったことがありませんが、もしもやっていたら、Olavはおそらく「真似したい奏者」の方に入りそうな気がします。基準は不明です)

北欧の冬景色とポルスカはやはり似合います。

今日もお読みいただきありがとうございました!