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自分のペース(取り組み方)を知っておくことについて

/ ニッケルハルパ奏者

演奏している時も、そうでない時にも大事だなと思うのが、「自分のペース(取り組み方)を知っておく」ということです。

今日はこのことについて、書きます。

自分のペースは意外と自分ではわからない

「自分のペース」と書きましたが、ペース(はやさ)の意味だけではなく、自分のやり方とか、物事の進め方、取り組み方のことも含めて書いています。

自分のペースは、自分ではわかっていないことも多いかと思います。

私は、よくわからなくなります。

たとえば、

  • 人と接する時に過剰にとりつくろってしまう
  • 「こうしなければいけない」という自分の思い込みで行動して、変に疲れてしまう
  • 自分が大切にしていることを自分でおろそかにして、結局あとから自己嫌悪

など。

本当にやらなければいけないことや、守らなければいけない手順・方法・締め切りなどを守る場合はあまり気にならないのですが、「本当はやらなくちゃいけないわけではないのに、自分のペースを自分で乱している時」は、地に足がついていない感じがして、疲れを感じます。

演奏でいえば

これは、演奏でいえば、

  • 「こういう風に弾かなければいけない」と思い込んでしまって、空回ってしまう
  • 自分にとって苦しい方法や、合わない方法で音を出すことにこだわってしまう
  • 自分がどういう演奏をしたいかよりも、「自分の演奏がどう思われるか」を気にしてしまい、どうしたいのかよくわからなくなる。

など。

こういうことが繰り返されると、楽器を弾くのが楽しくなくなってしまうかもしれません。

自分ひとりで弾いている時はよくても、人前に出てテンションが上がっていたり、緊張すると、こういう思考におちいってしまう、ということもあるかもしれません。

その状態を「楽しい」と思う人ならいいのですが、私はそういう時、あとから変な疲れを感じます。

自分が演奏する時だけでなく、聴いてる側にまわったとしても、なんとなく「楽しんでいる雰囲気を出さなくちゃいけないかな」と思ってしまうと、落ち着かなくなります。これは最近気がついたので、最近(昨年くらいから)はなるべくそう考えないようにしています。

自分のペース(取り組み方)を知っておく

そんな時のためにも、普段から自分のペース(取り組み方)を知っておくといいなと思います。

私の場合は、自分のペースを取り戻すために普段の生活で意識していることとして、たとえば

  1. 落ち着いて行動すること
  2. 相手の話に対して、オーバーなリアクションをしようとしたり、正解のリアクションを探そうとしないこと
  3. あれこれやらなくちゃと思わずに、一つのことに集中すること
  4. 「とにかく、これで大丈夫だ、問題ない」と思うこと

などがあります。

これは演奏にもそのまま当てはまっていて、

  1. 落ち着いて演奏すること
  2. 派手なパフォーマンスをしようとしないこと
  3. 演奏中、「あれこれ盛り込んで色々やらなくちゃ」と思わずに。シンプルな演奏の良さを知っておくこと
  4. 「とにかく、今の自分の演奏で大丈夫だ」と思えること

となります。

これらの項目について、少し解説を加えます。

1.落ち着いて演奏する

「落ち着いて演奏する」というのは、言い換えれば「無理にテンションをあげなくてもいい」ということです。

特に人前に出ると、なんとなく「テンションを上げなくてはいけない」と思いがちですが、別にいいのです。

そのままの自分で大丈夫。普通にやれば大丈夫。むしろそのままの自分の方がいい、ということです。

2.派手なパフォーマンスをしようとしない

「派手なパフォーマンスをしようとしない」というのは、たとえば演奏中に笑顔などの表情を作ったり、楽しそうな雰囲気や盛り上がっていそうな雰囲気を過剰に演出したりしなくていい、ということです。

(音楽劇のような、演奏者がアクター的な役割を求められている場合をのぞく)

よく、「笑顔で弾きましょう」とか、「楽しそうに弾かなくちゃ」と言う人がいますが、私自身は「笑顔で弾くべきだ/楽しそうに弾くべきだ」とは全く思いません。

大事なのは「音」と、「それが本人にとって居心地がいいか」だと思います。

・「笑顔でいよう/楽しそうにしよう」として演奏がおろそかになったり

・演奏がボロボロで本人は焦っているのに、無理やり笑顔で(ひきつった笑顔で)演奏したり

するよりも、

・落ち着いて誠実に、自分の出せる音を出している

方が、私は演奏者側としても聴いている側としても「いいな」と思います。好みの問題かもしれませんが。

3.演奏中、「あれこれ盛り込んで色々やらなくちゃ」と思わずに。シンプルな演奏の良さを知っておくこと

これは、特にアレンジなどを考えている時に、「色々やらなくちゃ」と思いすぎない方がいい、ということです。

シンプルな演奏にも良さがたくさんあります。

奏者側は、アレンジをした方が「リスク回避」になるように思うかもしれませんが(アレンジで聞かせれば、なんとなくすごい演奏をしてるっぽくなるので)、

シンプルな演奏の良さを自分自身が知っておくことと、

「聴いている側にもそれは伝わる、大丈夫だ」と、聴いている人を信頼できるといいなと思います。

4.「とにかく、今の自分の演奏で大丈夫だ」と思えること

これはそのままの意味です。

今の自分の演奏をマイナスだと考えて、そこからどうゼロ/プラスに近づけるか?よりも、「今の自分の演奏でも充分にプラスだ」と思えることです。

今のままでも充分なんです。

「全然だめだ」「まだまだだ」と思いながらやるのではなく、「今のままでも充分なんだ」と知って、そのうえで「もっとこういうことができたらいいな/楽しそうだな」と考える方が、健康的で、モチベーションも上がると思います。


以上、自分のペース(取り組み方)を知っておくことの大事さ、について書きました。

主に私が普段意識していることを書きましたが、皆さんはどうでしょうか。

自分のペースを自分で把握しておくと、変に疲れることが減り、行動できることが増えたり、行動範囲が広がるように思います。

もしよければ、参考にしてみてください。

お読みいただき、ありがとうございました。