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当てはまらない部分を集める

/ ニッケルハルパ奏者

最近、暑いことにほんの少しだけ慣れてきた気がします。

冷房も、私はちょっと温度を高めに設定する方がどうやら調子が良いみたいようだと知ったので、なまあたたかいくらいの温度に設定しています。

さて、私はスウェーデンの音楽やスウェーデンに関することをこうして少しずつ情報発信しているのですが、そんな私が普段思っていることを1つ書きたいと思います。

「スウェーデンってこうだよね」に当てはまらない部分も集めていきたい

スウェーデンってこうだよね、というイメージが私にもあります。

それは私自身が感じたこともあれば、「日本でスウェーデンがそういう風に語られているから私もそれに乗っかっている」みたいな部分も実はあったりするのですが、

そういう自分のイメージに当てはまらないような、スウェーデン人の反応とか。そういうのも知りたいな~と思っています。

と言っても、そういうのって、本当にたまに、ふとした時に出てくる反応とかでしかわからないんですけどね。

先日書いた、ステンマでのワークショップでの先生のリアクションとかもそうですね。

冷房と、歌のワークショップの話

「へえ~、そういうリアクションするんだ」みたいなことがあると、おもしろいなって思います。

イベントでの対談でのこと

以前、スウェーデン人落語家の三遊亭好青年さんとイベントで対談した際、落語と伝統音楽の「教え方」の話になって、

私が「伝統音楽の先生(奏者)は教える時にはあまり細かいことは気にしなかったですよ~」みたいなことを笑い話的に言ったと思うのですが、

その時に好青年さんが「ああ、(伝統音楽を)続けて欲しいからですね(=厳しいことを言わないようにしている)」とおっしゃっていたんですね。

それで、私は、ハッとしたんです。ちょっとドキッともしました。

スウェーデン人は細かいことは気にしない、みたいな言い方を私もよくしてしまうのですが、まあ実際本当に気にしない人もたくさんいるとは思いますが、

「続けて欲しいからあえてそこまで言わないようにしている」みたいな視点を私は持ってなかったな、と思ったんですよね。

それでハッとしたんです。

ドキッとしたのも、「私、視野が狭まっていたかも?」と思ったからですね。

普通に考えればそういう視点も持てそうなのに、外国の異文化みたいなものを「異文化」として見すぎていたかも?みたいな。

実際、異文化なので、そこまで深く考える必要は無いかもしれませんが…。

そういうことに気づく度に、いつもおもしろいなって思います。

考え方が全然違う部分もあれば、同じ部分もあって、でもどれが違っていてどれが同じか自分にはわからないから、「同じ」だと思いすぎると違う部分にびっくりするし、反対に「違う」と思いすぎると今度は同じ部分にハッとします。

そして、もちろん人によって全然違うので、同じ日本人にも色々な人がいるように、スウェーデン人の中にも色々な人がいて、人それぞれケースバイケースで反応も考え方も違うんですね。

日本で情報発信する時は、わりと十把ひとからげでお伝えしなくてはいけないことの方が多いのですが、自分だけでもそういう細かい違いを知っておくと、なんか楽しいなって思っています。

スウェーデンに対する解像度を上げていく作業、みたいな。

「解像度」って言葉を使いたがる私ですが(笑)

それでも「スウェーデンはこうです」と言い切れるバランス感覚も必要だと思っている

ただ、それでもスウェーデンのことを紹介する時には、「だいたいこうですよ」ってすっぱり言い切れることも大切なので、そういうバランス感覚も身につけていたいなと思うんですね。

留学から帰ってきた時は、日本でスウェーデンのことをお伝えするのが本当に難しくて。

何をどうお伝えしたら良いかが本当にわからなくて、めちゃくちゃ途方に暮れてたんですよね。本当に大変でした。

当時は、「こうです」って言い切ることがすごく怖かったんです。だってそうじゃない例もあるし…とか、思っていました。でもそれをいちいち言っていたら説明にならないんですよね、それで、どうしよう、と。

お客さんと視点を共有できていなかった、とも言えます。

今はそういうものの紹介の仕方が少しわかってきたと同時に、私なりの視点も入れてお話することに少し慣れてきましたが、まだまだ探り探りです。

スウェーデンも日本もどんどん変わっていくと思うので、今の時代や人のことも見ながら、お話ししていけたら良いなと思っています。


…というような細かいことを色々考えながら、スウェーデンのものに触れるようにしています。

他の人には他の人なりのスウェーデン像があるように、私には私なりの伝え方があるので、それを磨いていきたいです。