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ラテラルライン(身体の側面の筋膜ライン)を意識するー猫背・腰コリ改善に

/ ニッケルハルパ奏者

先月は身体のことについてあまり書かなかったので、さっそく1つ書きたいと思います。

「ラテラルラインを意識する」です。

先月書いたものはこちら↓

ストレッチを有効活用する(私の場合)

人差し指と弓の接し方は、演奏中、自然に変化する

親指を広げるのを意識する

アナトミートレイン

以前、こちらの記事↓の後半で、「アナトミートレイン」というものについて少しだけご紹介しました。

身体をひねる動きー肩甲骨と骨盤の連動を意識して感じたこと

アナトミートレインは、簡単に言うと、「筋膜のつながりを説明したもの」です。

このアナトミートレインによると、筋膜はそれぞれ「ライン」で分類することができて(○○ライン、というように分けられる)、ライン上の筋膜同士は連動しています。

この連動を考えることで、身体全体の動きの中で部分の動きをとらえられるようになったり、身体の一部の不調の原因を、ライン上のつながりによって(別の筋膜なども利用して)治療していくことができるそうです。

「アナトミートレイン」や「筋膜ライン」などで検索するとたくさん情報が出てくると思うので、ぜひご覧ください。特に画像でご覧いただくと、それぞれのラインのイメージがつくと思います。

ラテラルライン

さて、このラインには色々あり、「ディープフロントライン」や「スパイラルライン」などなど、いくつもあるのですが、今回私が意識しているのは「ラテラルライン」です。

どんなラインか、詳しくは検索していただければと思うのですが、私なりに非常に簡単に言うと、「身体の側面のライン」です。

身体の側面を、上から下までまっすぐつながっています。

「身体の側面のライン」と書きましたが、ただ側面というだけではなく、「フロントライン(身体の前側)とバックライン(身体の後ろ側)をつなぐライン」でもあるそうです。

と言われても、よくわかっていなかった

ここまでお読みいただいて、「ふーん、それがいったいなんなんだろう(だから何?)」と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、そうなんです。

私もそう思っていました。

この「ラテラルライン」、身体の使い方のレッスンで「ここ、今全然意識できていないので、意識すると良いですよ」と、2回くらいさらっと言われて、知ったラインなのですが。

画像で見て、ラインとしてのイメージがわかっても、「このラインを意識することでどんな効果があるのか?」が全然わかっていなかったんです。

たとえば他のライン、腕のラインやスパイラルラインなどは、筋膜のつながりを見ると「なるほど!こういうつながりになっているのか!」という感じで、意識するだけで身体の使い方が変わることを感じたのですが。

ラテラルラインに関しては、身体の側面(真横)を上から下までのびているラインなので、「右か左に傾いている人じゃなければ、そんなに必要ないんじゃないの?」くらいに思っていたんです。

ラテラルライン上の筋肉がこっていることに気がつく

最近、私は以前よりもかなり肩こり・腕こりが良くなってきました。

しかし、それでも「しぶとく残っているこり」がありました。

「首の真横」です。

特に、首のねもと(肩とつながるところ)にかけての真横部分です。

ここがかたくて、押すと痛くて、かなりこっているなと思っていました。

そこで、ストレッチなどをしていて気がついたのが、どうやら私は「首」以外にも、「横」の部分がこっている場所が結構あるのだ、ということです。

たとえば腕を上にあげて「脇の下」のあたりを伸ばすと、ちょうど「肩甲骨と肋骨の重なっているふちのあたり」が痛いな、とか。

「腰(おしりの上)~外ももにかけてのあたり」がこっているな、とか。

そして、思いました。「どうやら、ラテラルラインのライン上にある筋肉がこっているらしい」と。

ラテラルラインを意識する

ここでやっと、あらためてラテラルラインを意識してみました。

具体的には、特にこっていると感じるところ(=上述の「首の真横」「脇の下、肋骨の側面」「腰(おしりの上)~外もも」のあたり)を、「ぐっと力を入れていると感じたら、力を抜く」と言う感じです。

意識してみたところ、以下のような発見がありました。

・「首の真横」は、ぐっと力を入れると首が前に出て、力を抜くと少し首が上に伸びるように感じた

・「脇の下」や「肋骨の側面」は、ぐっと力を入れると猫背っぽくなり、力を抜くと猫背ではなくなり、肋骨が少し引きあがるように感じた

・「腰~外もも」は、ぐっと力を入れると、足が上がり、腰から足を吊り下げるような感じになった。力を抜くと、足が下に下がり、腰のあたりが楽に伸びると思った

この発見をもとに、「楽になった時の感じ」を普段から意識するようにしました。

そして、できているかどうかはわかりませんが、

・身体の上から下までの「全体」を通して、ラテラルラインのつながりを「1つのライン」として意識する

というのを心がけてみました。

つまり、首~足にかけて、それぞれ個別に考えるだけではなく、「全体として整った感じ」というのを意識してみました。

意識してみて感じた変化ー前後のバランス、腰のコリに効く

ラテラルラインのことがよくわかっていなかった頃、私は「ラテラルラインは身体の側面(横の部分)のラインだから、『身体が右に傾いている』とか『左に傾いている』とかでない限りは、必要ないのでは?」と思っていたと書きました。

しかし、ラテラルラインは左右のバランスだけではなく、「前後の屈伸のバランス」(猫背など)に大きく関係しているそうです。

調べてみたところ、様々なサイトにそのようなことが説明されていました。

というか、そう説明されているのは実は以前から知っていたのですが、今回自分で意識してみて、「本当にそうだ」ということがわかりました。

私が感じた変化はこちらです。

・身体全体が上下に伸びた感じがした

・上半身は上へ、下半身は下へ伸びた感じで、その中間に位置する「腰」が一気に楽になった

・肋骨の位置(特に角度)が変わった気がした

・まだ慣れないが、こちらの方がしっくりくると感じた

「腰が楽になる」というのも、実は他のサイトで説明されていたのを目にしていたのですが、今回自分でやってみて「本当だ」と思いました。

「身体が上下に伸びた感じがした」と書きましたが、おそらくラテラルラインがちぢこまっていると、側面につられて上半身全体(前後)がちぢこまり(猫背のようになり)、また同様に下半身もちぢこまってしまうのだ、と知りました。

側面がちぢこまることが、身体の前後のバランスに影響を与えるなんて、想像もつきませんでした。

上半身は猫背になり、猫背になるとバランスがくずれて腰のあたりに重みの負担がくるし、下半身も足が地に着かず、腰から足を吊り下げるようになってしまうので、腰に負担がきます。

側面が伸びることで身体の前後のバランスも良くなり、腰に負担がくることなく、身体全体のバランスを整えることができるのだと思いました。

また、私は「膝」は特に痛くはないのですが(ランニングしていた時は痛かった時もあったけど)、「膝の痛み」にもこのラテラルラインの緊張が影響していることが多いそうです。

ラテラルラインを意識した方の身体、まだ慣れませんが、少しずつ習慣化したいと思います。


以上、「ラテラルラインを意識する」について書きました。

私が今回書いていること(ラテラルラインの作用)は、他のサイトですでに説明されていることなのですが、「自分で実感する」ことができて、本当に良かったと思っています。

このラインがこっている方は多いそうなので、ぜひ、意識してみてください。

身体が楽になると、普段の生活も演奏も、より楽しくなります。

お読みいただき、ありがとうございました。