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Duo Cavez / Paulsonのコンサート、日本語訳①

/ ニッケルハルパ奏者

一昨日と一昨昨日のブログの中で、「Duo Cavez / Paulson」の配信コンサートの動画を貼りました。

そのコンサートですが、途中の曲紹介がスウェーデン語と英語になっています。

英語部分はわかる方も多いかと思うのですが、せっかくなので、スウェーデン語の部分を私なりに日本語にしたものを載せたいと思います。

今回は最初の部分だけにして、続きは来週火曜日(6/27)以降のブログに載せていきます。

(日曜6/25・月曜6/26は演奏報告のブログになります)

※CDが発売になった(と思う)ので、曲名など追加で記入しました(2023/9/1)。

Duo Cavez / Paulson

最初にこのデュオについてご紹介します。

ベルギーのアコーディオン奏者Sophie Cavez(ソフィー)と、スウェーデンのニッケルハルパ奏者Josefina Paulson(ヨセフィーナ)によるデュオです。

このお二人は、もともと別の相手とデュオを組んでいて、その2組のデュオが合わさってSIRUSというカルテットとして一緒に演奏していました。そしてそのカルテットを通じて、新たに組んだデュオがこちらのCavez / Paulsonです。

HP→https://www.duocavezpaulson.com/

Bror Hjorths Hus(コンサート会場)

お二人のコンサート動画の前に、会場の説明をします。

このコンサートは、伝統音楽にも造詣が深かった芸術家Bror Hjorth(ブロール・ヨット)のアトリエ(現在はミュージアムとして利用されている)で開催されています。

演奏家の後ろに絵や彫刻がたくさんあるのはそのためです。

こちらで開催されているコンサートは素晴らしいものがたくさんあり、コロナ禍以降のもののみ、YouTubeにも配信ライブとして映像が残っています。

映像はコロナ禍以降のものしかないので、あまりたくさんはありませんが、もしよろしければぜひご覧ください。

Bror Hjorths HusのYouTubeチャンネル→コンサートの再生リスト全体のページ

Bror Hjorths HusのHP(英語)→https://brorhjorthshus.se/en/

このアトリエはウプサラ駅から歩いて20~30分くらいのところにあったと思います(私はいつも歩いて行っていましたが、バスもあります)。

そのウプサラ駅の駅前にはBror Hjorthが作った銅像などもあり、地域との結びつきも強い芸術家です。

「力強い線の絵(子供の描いたような絵)」が特徴的な人ですが、この絵のタッチは後から研究しながら見つけたのだ、と学芸員の方に聞いたような気がします。

確かここで、選ばれた演奏家たちに対して奨学金(補助金、stipendium)が出されていて、その関係で、よくここでコンサートがされていたのだと私は理解しています。(違っていたらすみません、後で修正します)

今日のブログのトップ画像も、留学中にBror Hjorths Husにコンサート(Lena Jonssonという人のソロコンサート)を聴きに行った際に、このアトリエを外から撮ったものです。

スウェーデンらしい赤い家です。

動画

コンサートの動画はこちらです。

最初は、学芸員さんによる協力機関などの紹介があります。コンサートの紹介はいつもこの人がしています。

① 0:53~ 1曲目、新しいアルバムのプレゼンテーションの曲(「Murmure – Vintervila」)

(リンク先はYouTubeのページの該当の箇所~の再生に飛びます)

以下の□にて、Josefinaの言っていることを日本語に訳しました。私の訳なので、間違っていたらすみません。

(1:40~)この曲はもしかしたら「世界一短い曲」かもしれません(笑いが起きる)。

これは実際のところ曲ではなくて、私たちの新しいアルバムの、とても小さな小さな「言葉の無いプレゼンテーション」のようなものです。

この新しいアルバムは今日リリースする予定でしたが、残念なことにまだできていません(ちょっと笑いが起きる)。ですので、今日は「一足早い発表」になります。

今日皆さんにお聴きいただくのは、まだCDには存在していない曲(録音されていない曲)であり、これから収録される曲です。

CDができていない(inte landa)のは残念ですが、良いことでもあります。フランスでストライキが起き、あやうくSophieが来られない(inte landa)状況になるところでしたので、それよりは、CDができていない方がマシだろうと思っています(笑いが起きる)。そうでないと、今ここでこうして弾く相手がいませんから。

(注:コンサートは4月に行われたものなので、ストライキもその時のものを指していると思います)

(2023/9/1追記:CD発売されました(と思います)。SpotifyやYouTubeでも聴けます。タイトルと演奏者名で検索すると出てきます)

こうして一緒に弾くことができる時間は、私たちにとって特別な時間です。Sophieはフランスからはるばるやってきて、そして私はヴェストマンランド地方(Västmanland)のブロッドボー(Broddbo)に住んでいますから、「急に思い立って、会って一緒に弾く」ということが簡単ではありません。

ですから、こうして一緒に弾くことのできる機会では、できる限り、心から演奏をしたいと思います。

さて、さきほどお聴きいただいた曲、とっても小さな小さな曲ですが、これは私たちの新しいアルバムの「言葉の無いプレゼンテーション」です。そのアルバムはこのようなジャケットになる予定です(3:08)。

この絵は、私たちの現時点での人生を描写したものになっています。私たちは二人ともミュージシャンですが、それ以前に、二人とも「母親」(mammor/mödrar)なんです。

ですから、このアルバム全体が、「子どもと母親」を表すものだと言えます。そして、「子を持つこと」、「人生」、「誕生」、「春」など…。他にもどうぞ想像してみてください。

このアルバムの名前も、発音がちょっと間違っているかもしれませんが「ムルムーレス?(Sophieに訊く)」「(Sophie答える)murmures(ムルミュール、3:52)」というものになっています。意味は「子守唄(vaggvisa)」というところです。母親にとって、とても素晴らしいツールです。

② 4:20~ 2曲目(「Tourbilon d’automne」)

この2曲目、ぜひお聴きいただいて、曲の後の解説部分の日本語から、また来週火曜日のブログに載せたいと思います。

何拍子かなどに注目して聴いてみてください。


以上、Duo Cavez / Paulsonの動画のスウェーデン語を日本語にしたものを載せました。

冒頭の紹介部分で何を言っているかがわかると、アルバム全体のコンセプトと、コンサート全体のコンセプトがよくわかります。

おもしろくて、とても大事な部分だと思ったので全部訳しました。

最初は簡単に大まかに訳そうと思ったのですが、Josefinaはとてもはっきりと話してくれるし、なまりも無くスウェーデン語も聴き取りやすく、私もちゃんと聴きたいと思ったので、全部訳すことにしました。

参考になりましたら幸いです。

お読みいただき、ありがとうございました。