昨日に続き、「Duo Cavez / Paulson」のコンサートの日本語訳③です。
今回は最後まで訳しましたので、分量的には少し長いのですが、参考にしていただけましたら嬉しいです。
①と②はこちらです↓
Duo Cavez / Paulsonのコンサート、日本語訳①ーDuoの紹介、コンサート会場の紹介、アルバムのコンセプト紹介など
Duo Cavez / Paulsonのコンサート、日本語訳②ー動画の2曲目~5曲目までの紹介
動画
前回の⑤insnöadの最後あたりから再生するようにしています。
⑥(26:15~)「Skymningsschottis」解説は無し
前回の最後⑤insnöadの最後から、拍手やMCなしでそのまま次の曲に入りました。
(6/28追記)この⑥は特に解説なしですが、おそらく「Skymningsschottis」だと思います。Josefinaの新しいCD(Reflektioner)に入っているようです→「Skymningsschottis」YouTubeのページ
「Skymning」の意味は「夕暮れ」など。日が沈む頃の空の様子です。
(30:14~)
ああ、Sophieと演奏するのは本当に楽しいなあ。(笑いが起きる)
今日は2人で一緒に演奏するコンサートの最後の日(=次のコンサートまで間が空く、次に会えるまで間が空く)になりますので、少し悲しい気持ちもあります。
いつも以上に楽しみたいと思います。
今回の曲たちは、どれも物語を含んでいます。
「短い童話」のようなものをコンセプトとして思い浮かべて作りました。
(※「童話」を複数形で言っているので、1つの童話の複数の場面というよりは、アルバムとしては「童話集」のような感じだと思います)
曲名もそれにちなんでつけられています。
私は、フランス語の曲名は普段ひどい発音で言っていると思いますが、スウェーデン語のタイトルの曲も交互に入っているので大丈夫。
次の曲は「Guldfisken(金魚)」という曲です。それ以上の情報は教えませんので、どうなるでしょうか。演奏してみましょう。
⑦(31:05~)「Guldfisken(金魚)」
(34:38~)
ありがとうございます。
もちろん聴こえましたよね?れっきとした金魚の曲だったでしょ?
(Sophieに次の曲について何か言いたいか訊ねる)
(Sophie)次の曲は「vaggvisa(子守唄)」です。「vaggvisa」は、「tack(ありがとう)」以外に、私が唯一覚えているスウェーデン語です。
この小さな(短い)子守唄を、私の知っているすべての子どもたちにささげます。
私の家族、私の友達の子ども…そしてJosefinaの子どもたちにも。彼らはとてもかわいいです。
⑧(35:26~)「Vaggvisa Rubato」(Sophie作曲)
⑨(39:21~)「Marche d’hiver」
8曲目の後、拍手をはさんで9曲目に入りました。
9曲目もSophieの曲かなと私は思いましたが、どうでしょうか。(→曲名がわかったので、たぶんSophieの曲だと思います。2023/9/1)
(43:40~)
(Sophie)スコティッシュというダンスを知っていますか?スウェーデンにもおそらくありますよね?
ということで、次の曲は、私の幼い娘ジュリエットにあてて作った(スコティッシュの)曲です。
私は、子どもたちが私の周りで遊んでいる時に、弾くのが好きです。
彼らは私にたくさんのインスピレーションをくれます。
この曲はジュリエットが私の周りで遊んでいる時に、彼女を見ていて、できた曲です。
※スコティッシュというのは、スウェーデンで言う「ショッティス(schottis)」のことだと思います。2拍子のダンスの曲です。
⑩(44:18~)「Scottish à ma Juliette」(Sophie作曲)
(47:21~)
私はSophieに3つの「スレングポルスカ」(の音楽データ)を送りました。
(※スレングポルスカ(=slängpolska)はスウェーデンのダンスの種類で、3拍子の曲です)
その時はまだ曲名はついていなくて、ただ「“グルーブの女王”にささげる献辞」という感じでした。
“グルーヴの女王”、私は彼女のこと(※Sophieのことだと思います)をいつもそう呼んでいます。
Sophieは私が知っている中で、北欧の、最もスウィング感のある人だからです。
そして2人で一緒に(この3つのスレングポルスカを)アレンジしていく中で、Sophieはフランス流/ベルギー流のスパイスをふりかけ、これらの曲は突然、3曲のセット「Vidunderliga vidunder」になりました。
※次の曲の曲名、コンサートの動画では聴き取れていなかったのですが、曲名がわかったので書き直しました。(2023/9/1)
⑪(48:12~)「Vidunderliga vidunder」
(最初に聴いた時はそれぞれの曲の区別がつかなくて、「3曲入っているのかな?私の訳が間違っているのかも…?」と思いましたが、おそらく、3曲入っている…ように思います。自信はありませんが)
(53:05~)
ありがとうございます。本当にありがとうございました。
今夜皆さんにお越しいただいて、とても嬉しいです。
ご自宅で聴いてくださっている皆さん、そして、もしかしたらスウェーデン語を話さない皆さんも今夜聴いてくれているかもしれません。
もしかしたら世界中で聴いてくれている人がいるかもしれないので、英語で。
(英語でお礼を言う。←同じ内容なので、訳は割愛します)
ここにお越しくださった皆さんには、プレゼントがあります。CDはまだでてきていないので、CDジャケットのこちらの美しい絵を印刷して持ってきました。もしよろしければ、プレゼントとしてお持ち帰りください。
そしてここ、Bror Hjorths Husで演奏させていただき、感謝します。
つい今「地球上で」と言いそうになりましたが、まさにその通りで、ここは(地球上で)音楽を演奏する場所として本当にお気に入りの場所です。生音で(アコースティックな環境で)演奏できる空間であり、今までに音楽が存在してきた場所、様々な文化が存在してきた場所で、こうして演奏できるのは魔法のようだ(不思議な感覚だ)と思います。
(※Bror Hjorthは伝統音楽を愛した芸術家で、彼のアトリエで今夜2人は演奏しているので、「音楽や文化が存在してきた場所で…」と言っているのだと思います)
でも、皆さんがいなければ何にもなりませんので、今夜こうしてお越しいただけたことを感謝しています。
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もしもCDが欲しい場合は、(CDができた時に)ぜひご購入ください。
また、別のCD(カルテットのCD)を今回持参しています。
そのCDは私たち2人と、あとまあ、「とりわけ悪くはない(helt okej=悪くはないけど素晴らしくもない)」くらいのミュージシャンがもう2人演奏しています(笑いが起きる)。そう、今は私たち、彼らなしで演奏する方が全然良いなと思っています!(笑いが起きる)
それは冗談として、私たちは「Sirus(スィールス)」というカルテットを組んでいます。
Sirusでもここで演奏したことがあるのですが、その時はちょうどコロナ禍で、ネット配信だけ。お客さん無しのコンサートでした。
そのカルテットでのCDを今日は持参しています。
このCD、他の2人の音を無視して聴いていただければ(笑いが起きる)ほとんど私たちのCDという感じで聴けますので。
(※ここでJosefinaがSIRUSの他の2人のメンバーについて言っていることは、すべて冗談です)
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最後に小さなワルツで終わりたいと思います。
そのワルツは、ちょうど今日もそうだったような…というか今も少しそうかもしれません…光が降り注いできて、床に「線(strimma)」になってうつっているような様子を表したものです。
「En strimma ljus(一筋の光)」というタイトルです。
そしてそれはちょうど、私たちも2人で話していたのですが、「シンプルさ(enkelhet、簡単なもの)」というものを表している(掴んでいる)ように思います。
小さなものにこそ、大きなものを見るような。
それは、多くの場合、子どもがそばにいることで、はっと気づかされます。
「現実がいかに魔法に満ちているか(magisk)」ということに。
小さな細部に対して、充分に近くで、目をこらせば、見えてきます。
新しい視点をもたらしてくれるのです。
このことを、最後の曲でお聴きいただければと思います。「En strimma ljus(一筋の光)」です。
そしてSophie、一緒に演奏してくれてありがとう(※直訳だと、「Sophie、いてくれてありがとう、愛しているよ」)。
⑫(56:13~)「Strimma ljus(一筋の光)」Josefina作曲
この曲の後、①最初のプレゼンテーションの小さい曲を再び弾いています。
⑬(1:01:13~)アンコール:Tourbilon d’automne(②2曲目の曲)
アンコールでは、②の曲をもう一度弾いています。会場で聴いているお客さんはきっと、「ああ、確かに5拍子だな」と、MCを振り返りながら思っていることと思います。
最後の職員さんの挨拶はちょっと割愛しますが、「安らかで穏やかで明るい気持ちになりました。素晴らしかったです。ありがとうございました」というコメントと、二人へのプレゼントと、Bror Hjorths Husの会員になりませんか?(会員特典の説明)というのと、コンサートの協力機関・配信ライブのスタッフの紹介がされていました。
そして最後に「今夜は皆さんぐっすり眠れますね!」と言っています(アルバム名の「子守唄」にちなんで)。
また、参考までに、途中で出てきたカルテットSIRUSの動画リンクを2つこちらに貼っておきます。
以上、Duo Cavez / Paulsonのコンサートの日本語訳を書きました。
今回は少し長くなりましたが、参考にしていただけましたら嬉しいです。
間違っているところなど、ありましたらすみません。わかり次第修正します。(6/28と9/1に少し修正しました)
お二人のアルバムが出るの、楽しみです。
お読みいただき、ありがとうございました。