Bosse Larssonの追悼コンサートの和訳⑪です。
前回までのものはこちら↓
動画
前回の続きから(1:16:17~)の再生です。
前回はAnders Bjernulfの1曲目(コンサート全体としては15曲目)まででした。今回はその続きです。
(Anders):ありがとうございます。
思い出がもう1つあります。私がBosse Larssonという人物をどうとらえているかがよくわかる思い出です。
Ragnarが話していた、ノルウェーでのBrekken(ブレッケン※地名)の演奏に、私も参加していました。(※和訳⑦参照)
そこでの状況(演奏状況・演奏旅行の様子)はワイルドなものでした。ウップランドの人達(周りの演奏者たち)がどう思ったかはわかりませんが。ノルウェーの教会で演奏するというのは。
「カプセルだらけ」な状況、と言ってもいいかもしれませんね。
(笑いが起きる)
ある時、私たちがコンサートをする際、6月の初め頃だったのですが、山の上でのコンサートだったんです。Brekkenの山で、標高1850mはあったと思います。
かなり強く風が吹いていて、山の上は吹雪のような感じでした。空気中には雪もちらついていました。
コンサートは野外コンサートで、お客さんは座って、私たちも設置されたステージで演奏するような、そういったものでした。
私はフィドルへの負担や指が冷たくなること(動かなくなること)を考えて、Bosseに言いました。
「本当にここでやるのか?」と。
するとBosseはこう言いました。
「もちろん!彼らは聴きたがってくれているから」。(※笑顔で言う)
私はそこでBosseの考え方を知りました。
私は楽器や指のことを考えていましたが、彼らは音楽を聴きに来る人達のことを考えていたのです。
「彼らが聴きたがっているから」と彼は言いました。
ですので、コンサートをしました。
(客席から聴いて)どんな演奏に聴こえたかどうかはわかりませんが。
覚えている?(と、おそらくRagnarに訊く)
ともかく、その後はカプセルを飲みましたが。
(笑いが起きる)
Robert、あなたも一緒だったよね?
では、次の曲、何を弾くか座っている間(出番を待っている間)に考えていたのですが、Olovに教わった曲を演奏したいと思います。
Bingsjö(ビングフェー)の曲です。
私は(ダーラナ地方にいた頃は)、自分を「Bingsjöの音楽の王様」(Bingsjöの曲を一番よく知っている人)と思っていました。
そんな私がウプサラに来て、知らない曲がたくさんあることに気づき、Bingsjöの曲を、まさかフィドルも演奏するニッケルハルパ奏者に習うとは。
私はOlovと長年付き合っていますが、一緒に演奏するのはとても楽しいです。
次に演奏するのは「Lapp-Nils polska(ラップ・ニルス伝承のポルスカ)」です。
(※Lapp-Nils(ラップ・ニルス)は有名な昔の演奏家)
この曲は、おそらくHjort Andersが“盗んで”、改良して、Bingjsöポルスカへと仕上げた曲だと思います。
(※他の人が弾いているのをそっくりそのまま弾いたのではなく、旋律を真似しつつHjort Andersがアレンジを加えた曲)
Olov、(曲を教えてくれて)ありがとう。
⑯(1:16:29~)Andersの演奏2:Lapp-Nils polska(ラップ・ニルス伝承のポルスカ)
(続きはまた明日)
ちょっと短いのですが、今回はここまでにします。
このコンサートは2時間くらいあるので、和訳の記事も(別の配信コンサートのものよりも)だいぶ長くなってきました。
こんなに長いと、ブログとして誰にも読まれないんじゃないかという思いはもちろんありますが(笑)
私としてはかなり勉強になるし、このコンサート自体がとてもおもしろいと思うので、内容を知りたい方への少しでも役に立てればと思っています。
明日はHåkan Larssonのハーモニカの演奏部分を訳します。
お読みいただき、ありがとうございました。