Bosse Larssonの追悼コンサートの和訳⑭です。
前回までのものはこちら↓
動画
前回の続きから(1:41:25~)の再生です。
(Bengt):そろそろ、コンサートも終わりに近づいてきました。
次はデュオの演奏です。そしてその後、最後はBosseの歌の伝統をお聴きいただけるでしょう。
まずはデュオ、Annika Ekstav(アンニカ・エークスターブ)とAnders Matsson(アンダーシュ・マッツソン)です。
(Annika):Bosseについて何を話そうかと考えた時、私は次のことを思い浮かべます。
私は、妹のCajsa(カイサ※和訳③と④)、そして伝統音楽を演奏し始めた他のVendel(ヴェンデル※地名)出身の女の子何人かとバンドを結成し、Vendelkråkorna(ヴェンデルクローコナ※Vendelのカラス、の意味)という名前で、この地域でたくさん、色々な種類のステージで演奏したり歌ったりさせてもらいました。
私たちはもちろんBosseと知り合いだったので、よく、BosseとBarbroは客席に座って、私たちの音楽を聴きにきてくれました。
(Bosseが客席に座っているのを見ると)私たちはとても心強い気持ちになりました。私はそう思っています。
また、Bosseと行った旅行の数々、すべてがおもしろく、喜びにあふれた思い出ばかりです。
嫌な思い出は一つもありません。
これが、私がBosseについて思い浮かべることです。
(一回着席し、曲紹介のためにもう一度戻ってくる)
何を演奏するのか、話すのを忘れていました。
Eric Sahlström(エリック・サールストルム※演奏家)の作った曲を演奏したいと思います。
「Vid stormyren(大きな沼で)」です。
㉑(1:43:09~)AnnikaとAnders(Mattson)の演奏1:「Vid stormyren」 av Eric Sahlström(「大きな沼で」エリック・サールストルム作曲)
(※曲名は、「Stormyren」と呼ばれたり「På stormyren」とも呼ばれたりしています)
(1:46:22~)
(Anders):ありがとうございます。
私の、Bosseに関する一番最初の記憶(minne)は――minne(思い出/記憶)という言葉についてこういう言い方をさせていただけるならですが――私が伝統音楽にのめりこみ、魅了されるきっかけとなった出来事になります。
(※minneは「思い出」や「記憶」の意味がある)
ここ、Björklinge(ビヨルクリンゲ※地名)で行われたStämma(ステンマ※演奏やダンスのお祭りのようなイベント)に参加した時のことでした。
私は当時10~11歳くらいだったと思います。
私たちはFika(フィーカ※コーヒーブレイク、休憩)をするために屋内に入りました。
ジュースの入ったグラスと、sockerkaka(※スポンジケーキとシフォンケーキが混ざったような、スウェーデンの定番のケーキ)とおそらくパン(※ちょっとした軽食のパン)などを持ち、席につき、ジュースを片手に座っていました。
すると、1人また1人と、私の周りを取り囲むように人が入ってきました。
そして皆、楽器ケースを開け始めました。
それが、Eric SahlströmやViksta-LasseやBosse Larssonだったんです。
これは私が体験した中で、最も強烈な出来事でした。
演奏している彼らのパワー、エネルギー、ユーモア、喜び。
私は小さなグラスを持ちながら、まるで嵐の中にいるかのようでした。
トルネードの真ん中に座っている、そんな感じでした。(少し笑いが起きている)
大変素晴らしかったです。
もう1つの思い出(記憶)はこうです。
すでに皆さんお聴きの通り、「愛情あふれる争い」ですね、どの楽器が最も美しいか、という。(※和訳⑧参照)
これは私だけでなく、私の子どもたちにも影響しています。
私たちニッケルハルパを演奏している人たちは、「○○」(※聴き取れませんでした)と呼ばれてきました。私はそれには同意しかねますが。(※この2文、ちょっと聴き取りが微妙です)
さて、私の真ん中の娘はMatilda(マティルダ)と言いますが、彼女もこの「永遠の争い」について耳にしたことがありました。
ある日、私たち(※Andersの一家)はBosseやRobertたちと会い、一緒に弾きました。
そして数日後の夕食でのこと。
Matildaはこう言いました。
「うーん、私は、ニッケルハルパはもうちょっと○○だなって感じがするよ」と。
(笑いが起きる)(※ここも○○の部分が聴き取れませんでした、オチなのにすみません)
彼女もこの争いを感じていたんですね。
そろそろアドベント(※クリスマス前の約1カ月間のこと)が近づいてきました。
この時期には、glögg(グルッグ※スウェーデンのクリスマスの時期に飲むホットワイン)で身体をあたためることができます。
Annikaと私で、「Glöggmarschen(グルッグマルシェン※グルッグを振舞う時に演奏された行進曲)」を演奏したいと思います。
(一度席につきかけて、また戻ってくる)
この曲はとても格式高いので、私たちはいつも教会の鐘を鳴らすんですよ。
(笑いが起きる)
(※↑おそらくですが、席につきかけたところで、ちょうど教会の18時の鐘が外で鳴っていて、そのことを冗談にして言ったのではないかな?と思います)
㉒(1:49:09~)AnnikaとAndersの演奏2:Glöggmarschen(グルッグマルシェン)
(Bengt):Anders、あなたの言ったことは正しいと私も思います。
教会の鐘が鳴ったのは、もちろん、あなた方がGlöggmarschenを演奏するからですね。ただ単に18時をまわったから、というのではなく。
土曜日の夜ですね。
Robertと私で最初にこのコンサートの全体時間を予想した時は、たしか「全部で20分くらいかな」と言っていたと思いますが。(少し笑いが起きる)
Glöggmarschenを演奏する時には、教会の鐘を鳴らす以外の選択肢(鳴らさないという選択肢)は無いのかもしれませんね。
(続きは明日)
続きは明日です。
今回の訳ですが、途中わからない部分がいくつかあり、すみません。教会の鐘の部分も、たぶんこうなんじゃないかな…?と思って書いています。
出演者は次回のEvaで終わりです。訳は次回で最後までいくかどうかわかりませんが、お楽しみに。
お読みいただき、ありがとうございました。